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2003年06月18日(水) 15時31分

<闇金融>「人の弱みに付け込み卑劣だ」 66歳の女性被害者毎日新聞

 「犠牲者が出たのが残念でならない」。闇金融業者のしつような勧誘に根負けして口座番号を教えた結果、現金を振り込まれたうえに法外な利息を払わされたり、隣近所への脅迫電話で精神的に追い詰められた大阪市内の女性(66)が毎日新聞の取材に応じた。大阪府八尾市のJR関西線で闇金融の返済を苦に心中した清掃作業員夫妻と世代は同じ。女性は必要のない融資を無理強いされ、「人の弱みに付け込み卑劣だ」と訴えた。闇金業者のなりふりかまわぬ悪質さが改めて浮かび上がった。【勝野俊一郎】

 「お金を借りてください」。金融業者を名乗る若い男が4月9日、娘と同居する女性の自宅に電話してきた。「お宅に20万くらい融資できる」。断わってもしつこく迫る男に銀行口座を教えた。自宅の電話番号をどう調べたかは分からず、闇金融の知識もなかった。

 翌10日、2万円から振込手数料を引いた1万9580円が業者から入金された。1週間で100%の利息。女性は1週間後、4万円を指定の口座に振り込んだ。だが、業者は電話で「(入金は)聞いていない」と言った。その後も1週間おきに2回、業者から1万9580円ずつ入金があり、その都度、「これで完済」という業者の言葉を信じ、5月14日までに計12万円を振り込んだ。女性は弁護士会の相談窓口などを通じて紹介された弁護士に「お金を入れたらだめ」とアドバイスされた。

 しかし、精神的な苦痛はここから始まった。数日後、隣人が「電話で『あなたを呼んでこい』と言われた」と自宅に来た。隣家の電話に出ると業者だった。女性が「もう払いません」と断ると、業者は「道を歩けなくしてやる」とまくしたてた。業者から電話を受けた近所の家は判明しただけで4軒。業者は「どこに引っ越ししようと電話しまくる」と言い放った。電話で「あなたが(女性の)保証人になった」と言われた近所の人もおり、府警にも相談した。

 隣近所への電話は今月上旬を最後に止まった。女性は「心中した夫婦と状況は似ているが、弁護士や警察に相談して、『自分がだまされた被害者なんだ』と分かり、踏みとどまることができた」と話した。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030618-00001063-mai-soci

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