悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2003年06月17日(火) 02時24分

長崎のホルマリン使用フグ 農水次官「破棄を」 生産者への補償も否定西日本新聞

 寄生虫駆除に禁止薬物のホルマリンを使用したトラフグについて、長崎県の一部養殖業者が出荷を目指している問題で、農林水産省の渡辺好明事務次官は十六日、定例会見で「廃棄処分すべきだ」と述べた。そのうえで、廃棄に伴う業者の損失を行政が補償する考えがないことも明確にした。

 今月内にも結果が出る残留濃度検査で異常がない場合、食品衛生法では、出荷停止を強制することはできない。しかし、同省は牛海綿状脳症(BSE)問題以降「食品の安全・安心」を最重視しており、あらゆる手段で出荷を阻止する構え。

 一方、長崎県は出荷停止中の百六十六万匹の全量廃棄を条件に公費で業者を支援する収拾策を断念し、出荷を前提として「ホルマリン使用履歴表示」などを行うための補正予算を組んでいる。今回、農水省が厳しい姿勢を示したことで、現場の混乱も懸念される。

 渡辺次官は廃棄を求める理由として(1)消費者の納得が得られない(2)長崎の水産物のブランド力を損なう(3)ホルマリンを使わなかった業者に価格下落などの被害が出る—ことを挙げた。また、長崎県以外でホルマリン使用が発覚した場合も同様に廃棄を求めるとした。

 さらに、同次官は、再三にわたって行政指導してきたにもかかわらず違反を続けた業者への補償、支援は「世の中、世間が認めない」とした。さらに、「ホルマリンを使ったものでも、引き受けますという風潮は断固排除すべきだ」と述べ、山口県などの流通業者が取り扱いを検討していることをけん制した。

■ 辻原俊博・長崎県副知事の話

 長崎県としても一番、消費者に分かりやすいのは全量廃棄だと考えている。指導もしてきた。だが、業者の出荷を法的に強制力を持ってとめられない以上、出荷に備えた対策を考えておくのは行政としての責務と考えている。(西日本新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030617-00000029-nnp-kyu

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ