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2003年06月16日(月) 04時18分

大阪の3人心中…ヤミ金の過酷取り立て、警察にも相談読売新聞

 大阪府八尾市のJR関西線で14日、同市内の清掃作業員の男性(61)と妻(69)、妻の兄(81)の3人が電車にはねられて死亡した事件があり、妻が金を借りていたヤミ金融とみられる業者が執ような取り立てをしていたことが15日、わかった。

 妻らは府警八尾署に相談、業者は同署から警告を受けたものの、最近まで「殺すぞ」などと脅したり、近所へいやがらせ電話をかけたりしていた。府警は、こうした取り立てを苦に心中したとみて、さらに経緯を調べている。

 同署などによると、妻は5月中旬、「4月初めに高利業者から1万5000円ほど借り、これまでに10万円以上返したが、毎晩のように取り立ての電話がかかる」と同署に相談した。「兄の連絡先を教えたところ、(兄も)一緒に取り立てを受けている」とも話した。

 同署は、金利が出資法の上限を超えていたため、今後は返済しないよう、伝えた。

 この時、妻は、「自分たちで何とかする」と話したが、約1週間後、兄を伴って再び同署を訪れ、「話が進まない。(業者に)警告してほしい」と要請。同署が業者に電話すると、「すでに完済されている。そちらの勘違いでは」との返答があり、これを聞いて妻らは帰宅したという。

 だが実際には、この後も業者からの取り立ては続いていたらしく、近所の知り合い宅に妻らを名指しで「貸した金を返さない。代わりに返せ」などという電話が頻繁にかかっていた。

 3人が心中を図る2日ほど前の深夜にも、近所の主婦宅に電話があり、代わった妻が「十分払ったじゃないですか」と言うと、電話口から何度も「殺すぞ」とどなる声が聞こえたという。電話を取り次いだ主婦は「私にも『あんたも保証人や。10万円払ってもらうぞ』とすごまれ、怖かった」と話している。

 近所の人の話では、「夫婦は誠実な人柄だが、生活は楽そうではなかった」といい、妻の兄は1人暮らしで、妻がたびたび訪れ身の回りの世話をしていた。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030616-00000401-yom-soci

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