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2003年06月16日(月) 00時00分

キンメダイ風評被害広がる 厚労省、対策開始 東京新聞

 魚体に含まれる水銀が胎児に悪影響を及ぼすとして、厚生労働省が名前を挙げて、妊婦に摂食を週二回以下にするよう発表したキンメダイやメカジキの価格が急落している。消費者の買い控えムードも強く、厚労省は「一般の人にも影響があると誤解されたのでは」と、流通団体に説明に回るなど“風評被害”払しょくに追われている。

 キンメダイの水揚げ量日本一を誇る静岡県下田市。同市場の卸値は、厚労省の公表後の一時期、昨年同期に比べると二−三割、値が落ちた。佐々木源也組合長は「値は回復はしつつあるが、まだ厳しい。厚生労働省の発表を見る限り、一般の人は食べても何でもないのだが…」と言う。

 下田漁港の昨年の水揚げ量は約二千五百トン、約二十二億円。同市場でキンメダイを扱っている仲買人は「一流の食材として全国に知られるようになってきているだけに、名前を特定されたのはイメージダウン。信頼回復には長く時間がかかるだろう」と話した。

 東京・築地市場でも影響は顕著だ。「第一水産」の鮮魚担当係長(52)は「値段、扱い量ともに大幅に減った。キンメダイは単価で三割減、数量で半分ぐらい」と説明。

 仲買業者の一人も「発表があってからは買っていない。商品を卸すすし店などから引き合いがない」とこぼす。

 一方、大手スーパー、ダイエーは全国約二百六十店の鮮魚売り場に「妊婦以外の摂食はまったく問題ありません」などとする注意書きを一時掲示した。

 厚労省が特定の魚名を挙げて注意喚起するのは今回が初めてで、同省は「あくまで妊婦への注意であり、魚種を特定しなければ意味がない。欧米でも同じような発表はしている」と釈明する。

 「情報を正しく理解してもらうために手を尽くしたい」と、厚労省は、今回の発表の解説文をホームページに掲載したり、発表内容のQ&A集も作成したりしている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030616/eve_____sya_____007.shtml

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