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2003年06月16日(月) 00時00分

国産メジロを違法販売?/市原朝日新聞・

 その鳴き声の美しさが多くの人々を魅了するメジロが、県内で違法に捕獲され、市原市のペットショップで堂々と売られていたことが、分かった。市民から通報を受けた市原署は、業者を鳥獣保護法違反容疑で立件する方針だが、「氷山の一角」らしい。よく鳴くメジロは、単なる愛玩の対象ではなく、数百万円の高値で取引されることもあるという。

 鳥獣保護法は野鳥の捕獲を原則禁じている。ところが国産メジロは1世帯で1羽なら飼育できる。輸入メジロは証明書があれば何羽でも飼育できる。この制度を悪用し、輸入証明書を使って国産メジロを販売、飼育するケースが多いという。

 通報した2人によると、市原市内のペットショップで12日、かごに入れた状態のひな鳥5羽が店頭に並べられていたという。店員は「鹿野山(富津市)で今年生まれたメジロ5羽で、鳴きあわせ会員が捕ってきた。1羽3500円だ」と説明したという。

 2人は店を出てすぐに110番通報。駆けつけた市原署員が店からメジロの任意提出を受け、県が一時保護した。14日に専門家が鑑定した結果、5羽とも国産メジロと分かった。

 取材に対して、店主は「違法とは知っていたが、エサと交換してくれと頼まれ、仕方なく応じた。メジロはよく持ち込まれる」と話した。

 専門家は「偽装もせず堂々と国産メジロを売っていたというのは、千葉で密猟や違法取引が大々的に行われている証拠」と見ている。関係者によると、県内には密猟メジロを売る店が10以上あるという。

 国産メジロが取引される訳は、「鳴きあわせ会」というイベントにあるという。メジロの鳴き声を競う会だが、違法メジロが数多く参加しているため、外部にはふせられている。

 関係者によると、特殊な電子計測器を使って、メジロが一定期間に鳴いた数を競う。メジロは目隠しの覆いを外したり、メスを見せたりすると、鳴き始めるという。

 上位のメジロは名鳥としてたたえられるだけでなく、数十万〜数百万円の値で売買されるという。成績に応じて「番付表」が作られることもある。6年前に長柄町であった会の番付表には、「東横綱 浜千鳥」「西関脇 房州丸」などと記載されていた。

メジロの密猟や違法飼育に詳しい「密猟対策連絡会」(京都府)によると、密猟者らは、メジロのなわばり意識を利用して鳴き声のテープを山中に流し、集まってきたメジロを鳥もちやかすみ網などで一挙に捕獲するのだという。

 同連絡会は「『(押収されたメジロに)このエサを食べさせてやってくれ』と言うなど、違反の認識があるのか疑わしい人も多い。千葉は大阪と並んで違法行為が盛んに行われている。摘発には積極的に協力する」と話している。
(6/16)

http://mytown.asahi.com/chiba/news02.asp?kiji=3157

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