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2003年06月13日(金) 11時40分

<弁護士報酬>事件の「相場」は 日弁連、初のまとめ毎日新聞

 日弁連は全国の弁護士に実施したアンケートを基に、事件ごとにかかる報酬額の「相場」を初めてまとめた。規制緩和の一環で、来春から弁護士法に基づく報酬の標準規定が廃止されるのに伴い、日弁連は調査結果を新たなガイドラインとして会員に周知する。また透明化の一歩として、近くパンフレットを作成し、市民にも依頼や相談の際の参考にしてもらう。

 弁護士法は、各弁護士会が「法律相談は初回30分で5000〜1万円」などと、事件ごとの報酬の標準額を規定するよう定めている。従来の規定にも拘束力はなかったが、法改正で規定そのものがなくなることから、日弁連は競争を阻害しない範囲での目安づくりを検討していた。

 アンケートは昨秋に全会員(約1万9000人)を対象に実施、2269人が回答。金銭貸借▽離婚▽交通事故▽医療事故——など典型的な35の事件を例示し、着手金や成功報酬の実勢価格を調べた。

 例えば、法律相談料(1時間以内)は5000円が29.4%、1万円が61.0%、2万〜3万円が5.9%だった。成功報酬では、回収できた額(経済的利益)の10%以下、結果に関係なく支払う着手金はその半額程度とする回答が多く、専門性の高い医療過誤訴訟や欠陥住宅訴訟では、10%以上の成功報酬を請求する回答が多数を占めた。

 また、日弁連は調査結果を踏まえ、政府が導入を検討している弁護士費用の敗訴者負担についてのシミュレーションも実施した。裁判で負けた側の負担額を相手の着手金程度と仮定しても「平均的な勤労者世帯には負担が重過ぎる」と分析し、「訴訟を起こしやすくするより委縮させる効果の方が強い」と結論付けている。【清水健二】

◆弁護士報酬アンケートへの回答

=金額の下の数字は回答割合(%)

<知人が借りて返さない300万円を訴訟で全額回収>

着手金  10万  15万  20万  25万  30万  その他

    11.7 21.0 41.3 15.1  9.7  1.2

成功報酬 20万  30万  40万  50万    その他

    20.2 53.4 12.3 7.9     6.2

<夫の暴力に耐えられず離婚訴訟を起こし離婚成立>

      20万  30万  40万  50万  その他

着手金 25.3 52.7 13.0  —  9.0

成功報酬22.6 42.0 15.2 12.8  7.4

<医療過誤訴訟で1000万円請求し3年で全面勝訴>

着手金  30万  40万  50万  60万  その他

    29.5 13.7 40.4  8.4  8.0

成功報酬 80万 100万 120万 140万 その他

    13.5 48.8 20.0  9.2  8.5(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030613-00001025-mai-soci

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