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2003年06月13日(金) 14時33分

「味を良く」釈明うそ 夢つくし偽装逮捕の社長 モラル置き去り西日本新聞

関係者ら「氷山の一角」

 地元ブランド米のイメージを大きく傷つけた混入の動機は、やはり「収益確保」だったのか—。「夢つくし」偽装表示事件で十三日、逮捕された「内田米穀」社長、内田正容疑者(55)らは「味を良くするためで、むしろコストは高くなった」と釈明していたが、福岡県警の調べでは、だぶついた在庫米や未検査米を混入することで原価を圧縮した疑いがあり、釈明との食い違いがあらわになった。「事件は氷山の一角」と指摘する関係者も。食品業界のモラル崩壊は深く広がっている。

 県警の分析などでは二〇〇二年度に出荷した夢つくしについて、平均28・8%の別品種米混入があったことが判明。混入されていたのは、夢つくしの未検査米(62%)や新潟産「夢ごこち」(15%)、微量のくず米などという。

 未検査米は、農水省の検査を経ずに生産者から直接仕入れたもので、通常の夢つくしに比べ、原価は一キロ当たり二十円安い。一方で、夢ごこちは料亭などに納入する高級ブランド米で一キロ当たり五十六円高い。ただ、同社は夢ごこちの九州販売代理店になっており、年間五百トンの仕入れノルマがあるが、商品価格も高く販路も限られているため、常に在庫がだぶついていたという。

 こうした別品種米の混入で、少なくとも年間二百万円のコストダウンが図られていた。県警は、週一回開かれる同社の営業会議で、内田容疑者ら逮捕された三人が中心になって混入方針を決めていたとみている。

 内田容疑者らは三月十五日、報道陣を集めて記者会見した。夢つくしの味が夏場に落ちるとの苦情が寄せられたため「味向上のため昨年三月、混入を思い付いた」と説明。「コストは一キロ当たり三—五円高くなった」として、夢つくし以外の偽装についても真っ向から否定していた。

 「食品業界の信用を失墜させて申し訳ない。信頼回復に努める」。会見で頭を下げた内田容疑者の言葉は、業界全体にのしかかる課題でもある。(西日本新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030613-00000074-nnp-kyu

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