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2003年06月12日(木) 22時47分

<医療過誤>頭部手術で死亡 病院に7000万円命令 神戸地裁毎日新聞

 神戸大医学部付属病院(神戸市中央区)で、中学2年の二男(当時14歳)が頭部内にできたのう胞の摘出手術後、死亡したのは病院側の術後管理に問題があったとして、長崎県諌早市の両親が同病院を経営する国を相手どり、総額7800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が12日、神戸地裁であった。古川行男裁判長は両親の訴えをほぼ認め、約7000万円の支払いを命じた。

 判決によると、二男は地元の病院で98年3月に検査を受け、「頭部にできものがある」と診断された。同年8月、夏休みを利用して神大付属病院で摘出手術を受けたが、術後に頭痛を訴えたため、鎮静剤「ドルミカム」と睡眠剤を投与された。しかし術後3日目の未明に死亡した。

 古川裁判長は「ドルミカムは規定量を1・1ミリグラム上回る11ミリグラムを投与しており、併合投与で呼吸抑制の副作用が出て、死亡につながった。また死亡前日に心電図モニターを外しており、外していなければ助かった可能性があった」と術後管理の過失を認めた。

 判決後、原告の父(55)は「病院の注意義務違反が認められ、ほっとしている」と話した。一方、神戸大医学部総務課は「主張が認められなかったことは残念。関係機関と協議して今後の対応を決めたい」とした。【井上大作】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030613-00000096-mai-soci

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