悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2003年06月12日(木) 00時00分

公開基準緩和で与党決着 献金規制 透明性よりカネ集め 東京新聞

 与党三党で協議を続けてきた企業献金の公開基準緩和問題は、十一日までの調整の結果、公明党が自民党の主張を受け入れ、非公開枠を現行の年額五万円以下から同二十四万円以下に引き上げることで事実上決着した。与党の協議は、相次ぐ政治とカネの問題を踏まえ、政治資金の規制を強めるところから出発したはずが、いつの間にか政治家にとって虫のいい結論にすり替わっていた。

 (古田哲也)

 十一日午後の与党政治資金問題協議会では、小里貞利座長が、公開基準の緩和を含めた最終案を提示。各党はこれを持ち帰ったため、この日の決着は持ち越したが、来週早々にも最終合意に至る見通しだ。

 今回の協議が、昨年三月の小泉純一郎首相の指示以来、一年三カ月もかかったのは、一つの政党支部に対する企業献金を年間百五十万円に制限することに加え、自民党が公開基準緩和を持ち出したからだ。「献金を広く浅く集めることは政治資金の適正化につながる」というのが自民党の言い分だったが、これに対し公明党は「透明性を高める流れに逆行する」と強く反発。

 しかし、自民党側は公開基準で公明党が譲歩しなければ、政党支部への献金規制を含めて白紙に戻すと強く迫った。このため公明党は「トータルで半歩でも一歩でも前進することが大事だ」(神崎武法代表)として容認姿勢に転換した。

 容認の条件として、非公開とするのは、記録が残る銀行振り込みによる継続的な献金に限ることを打ち出し、最終的に合意にこぎ着けた。

 ただ、この条件では、何の歯止めにもならないとの指摘が強い。多くの大企業が既に銀行振り込みを利用。献金額を増やすことに影響がないためで、自民党は単純に献金の非公開枠の大幅拡大を獲得した形で、与党内からさえも「焼け太りだ」との声も出ている。

 時間ばかりがかかった政治とカネ問題に対する与党内の結論。国民はこれをどう受け止めるか。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20030612/mng_____sei_____003.shtml

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ