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2003年06月11日(水) 19時40分
治療強行で死亡、７８２１万円賠償提訴−−県に男性の家族 ／神奈川（毎日新聞）県立精神医療センター芹香病院（横浜市港南区）に入院していた県内在住の男性（当時３２歳）が昨年死亡したのは、家族の同意無しに電気けいれん療法を行ったためだとして、男性の両親が１０日、県を相手取り、約７８２１万円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こした。男性は高熱や首のリンパ節の腫れなどの症状が出る「川崎病」を患っていたといい、両親は体調を考え断っていた治療法を強行されたとしている。訴状によると、男性は０２年６月７日、同病院に入院し「一過性の精神分裂病（統合失調症）」と診断された。同１１日、担当医師から男性の母親に「男性が薬を飲まない。電気治療を了解してほしい」などという電話があった。母親は既往症の川崎病のことを考え、心臓への負担が心配で了解しなかったが、医師は電気けいれん療法を行い、容態が急変して男性は死亡したという。 病院側は「不幸なことだと思うが、必要なことはやったつもりで、提訴されるとは思わなかった。訴状を見ないと今の段階では何とも言いようがない」とコメントしている。【馬場理沙】（毎日新聞） |