質問内容が本会議前に漏洩？　参院議員に警告メール届く（朝日新聞）

　浅尾慶一郎参院議員（民主）が公務員のリストラについて参院本会議で質問するため、事前に政府側に質問内容を伝えたところ、６時間後に、質問内容を知った人物から、「行動に自重を」と求める電子メールが届いた。浅尾氏は「官僚の秘密漏洩（ろうえい）だ」と憤慨している。

　浅尾氏によると、行政改革について小泉政権の見解をただそうと、６日午後５時に質問の要点を内閣側に通告した。

　「公務員の平均給与は約１０００万円。３８５万人の失業者がいることを考えれば、給与を２割削減し、その金で雇用を創出すべきだ」という内容。質問通告は、質疑を充実させるためとして国会で慣例となっている。

　ところが、同日午後１１時前、浅尾氏のホームページに「ある省で働く職員組合員」とする匿名メールが入った。

　「９日の本会議での貴殿の質疑内容を拝見した。まじめに働く公務員が馬鹿をみる。本会議でそんな質問するなら組合として対応を検討せざるを得ない。行動を自重されることを祈念する」と書かれていた。

　浅尾氏は、９日の本会議で「私の提案への賛否は別にして、公務員の守秘義務違反だ」と小泉首相に迫った。首相は「事実とすれば遺憾。事実関係を確認すべきと思う」と答弁した。

　しかし、質問をとりまとめる内閣総務官室はその後、何の調査もしていない。１０日、朝日新聞の取材に「首相は自ら事実関係を確認する、とは言っていない」との見解を示した。

　浅尾氏は「質問通告を知りうる立場の官僚はそう多くはないはず。自らの不都合に甘い官僚体質が二重に出ている」と話している。(06/11 17:39)

http://www.asahi.com/politics/update/0611/007.html

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