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2003年06月10日(火) 07時04分

ヤミ金融の厳しい取り立て「かーちゃん、ごめん」 宮城の男性自殺河北新報

 ヤミ金融業者から借金をしていた宮城県黒川郡の会社員の男性(34)が4月、厳しい取り立てと嫌がらせを苦に自殺した。「かーちゃん、ごめん」。母親あての遺書にそう書き残した。遺族は「ヤミ金融が息子を自殺に追いやった」と話し、業者の責任を問う法的手段を検討している。

 男性は4月9日夜、同居する母親に「仕事に行く」と言い残して自宅を出て、そのまま行方が分からなくなった。自殺をほのめかす書き置きがあったため、家族は警察に捜索願を出して捜し回ったが、手掛かりは見つからなかった。
 男性が姿を消して数日後、一人の金融業者が男性宅を訪ねて来て、借用証書と1枚のポラロイド写真を家族に見せた。

 写真には一万円札5枚を胸元に持つ男性の姿が写っていて、「平成15年3月27日50000おかりしました」「返済不能又は遅れた場合、母が支払います」と添え書きされていた。
 男は「本人がいないのなら、毎月5000円ずつ支払え。無理なら電話加入権を買う」と母親に返済を迫った。催促はその後もやまず、「親なんだから責任を持って払え」と怒鳴ったり、近所にまで「金返せ」と電話をかけたりとエスカレートしていった。

 男性は家を出て2週間後の4月23日、近くの山林で首をつって死んでいるのが発見された。
 遺族が男性の銀行通帳を確かめると、複数の業者から3月以降、1万—2万円ずつ小口で借りていた形跡があった。男性が消息を絶った後にも口座に振り込んだ業者もいて、遺族らは本人が借りる気がないのに勝手に貸し付ける「押し貸し」とみている。

 遺族は「息子は高利貸しの食い物にされた」と悔しがる。遺族の相談を受けた弁護士は、悪質な取り立てを続けた業者を割り出し、「業者の責任を問えないのかどうか刑事、民事両面で検討する」と法的追及の道を探っている。

 
[河北新報 2003年06月10日](河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030610-00000010-khk-toh

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