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2003年06月05日(木) 20時46分

“薄利多売”で暴利1億円−出資法違反事件山形新聞

 法定の上限金利を大幅に上回る違法な高金利で小口融資を繰り返していたとして、東京都内の貸金業店「ブライトリング」の元経営者ら2人が4日、出資法違反などの容疑で逮捕された事件で、この業者は、焦げ付きを防ぐため、融資額の上限を5万円に設定、ダイレクトメールを全国に発送して勧誘するなど、“薄利多売型”の営業を続けていたことが、県警生活保安課と長井署の調べで分かった。

 逮捕されたのは、東京都品川区平塚2丁目、元貸金業経営宍倉賢(32)、同練馬区北町7丁目、元従業員小池勝彦(27)の2容疑者。

 調べによると、2容疑者は共謀し、2001年5月から今年3月までの間、県内の男性2人を含む東北地方の5人に、2万9000—4万8000円の貸し付けを行い、1日0.08%の法定上限金利を約20—40倍上回る「とさん(10日で3割の利息を支払う)」と呼ばれる高利息を不正に得ていた疑い。

 さらに2000年11月、貸金業の届け出をした際、事業所の所在地を東京の大田区と登録したにもかかわらず、豊島区内のマンションで、ブライトリングを経営していたとする貸金業法違反の疑いが持たれている。

 逮捕容疑の被害者は、山形市内のパート従業員の男性(51)と、温海町内の男性会社員の県内2人のほか、宮城、福島両県内の主婦ら3人。4万8000円の融資を受けた宮城県内の主婦は、65回にわたり計約96万円の金利を支払い続けていた。

 2容疑者は、5万円を超える融資の申し込みを受けると、「最初から、そんなに多額の金は貸せない」と断わり、5万円以下を貸し付けるなど、小口の融資を専門にし、多重債務者の名簿を使ってダイレクトメールを発送していたという。利用者は全都道府県で確認され、「広く薄く」の手口で、不正に利益を得ていたとみられる。

 利息の振り込み日は10日単位に設定し、宍倉容疑者らが振り込み日の前日になると、客の携帯電話に電話をかけ「明日、支払い日ですよ」などと通告していた。穏やかな語り口で、事を荒立てないよう細心の注意を払っていたという。被害者の多くは言われるままに利息の振り込みを続けていた。

 宍倉容疑者は以前、都内のヤミ金融業者に勤めた経験があり、遊び友達だった小池容疑者を誘い、2、300万円を元手に2人で営業を始めたという。被害者は約800人いるとみられ、不正収益は総額で1億円近いという。

 今年2月、山形市内の被害者が「ダイレクトメールを見て金を借りたが、利息が異常に高い」と長井署に相談し、内偵捜査に着手。3月に、豊島区内の事務所などを家宅捜索した。捜査当局は、この時点で利息の回収を停止させ、被害者に振り込みをしなくてもいい旨の通知をし、被害の拡大を防いでいた。

http://www.yamagata-np.co.jp/kiji/20030605/0000018135.html

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