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2003年06月03日(火) 14時22分

<農水省>「しょうゆ」と名乗れません JAS法足かせに毎日新聞

 大豆を使わない“しょうゆ”、ハチミツ入りの“マヨネーズ”はだめ——農水省がJAS(日本農林規格)法の基準にはずれていると加工食品の表示名称の変更を求める例が相次いでいる。品質を守る役割の基準が、新たな加工食品づくりの足かせにもなっている。【戸嶋誠司】

 愛知県碧南市の日東醸造は6月から、大豆を使わない白しょうゆの品名を「小麦醸造調味料」に変える。農水省の外郭団体、農林水産消費技術センターが00年、「大豆を使わない調味料は『しょうゆ』と表示できない」と指導したためだ。

 JAS法の品質表示基準は、加工食品の白しょうゆの原料を「少量の大豆に小麦を加えたもの」と定める。同社は伝統的な製法をもとに小麦だけを原料に使った。蜷川洋一社長は「穀物をこうじ菌で発酵させるのがしょうゆの原形。昔は麦だけで造ったものもあったはずなのに」と話す。

 埼玉県神泉村の食品会社、ななくさの郷の「松田マヨネーズ」も昨年7月、同センターから「原料として認められていないハチミツが入っている」と指摘された。

 原料は、松田優正社長が各地で選んだ安全なものばかり。国産ハチミツでまろやかな甘さを出す。発売18年で初めて表示を「マヨネーズタイプ」、品名を「半固体状ドレッシング」に変えた。「うまくて安全なのにマヨネーズじゃないっておかしい」と松田さん。

 品質表示基準を決める「農林物資規格調査会」で松田さんは昨年、ハチミツを原料に加えるよう求めたが、基準は安定した品質と伝統製法を守ってきたと、業界は慎重だった。一方、松田マヨネーズの愛好者らは先月、基準見直しを求め3200人分の署名を農水省に出した。

 同省品質課の島崎眞人課長補佐は「松田さんのこだわりは理解できる。署名も重く受け止めている。調査会で広く議論してもらいたい」と話す。

 日本生活協同組合連合会の丹敬二・表示企画室長の話 安全性を求める消費者ニーズは高まっている。品質を守るという本来の目的に反しない限り、基準を変えてもいいと思う。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030603-00001065-mai-soci

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