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2003年06月02日(月) 00時00分

葛飾・東部地域病院 引き継ぎミスか 男児急死 東京新聞

 東京都葛飾区の都保健医療公社「東部地域病院」で今年三月、重症の腸閉塞(へいそく)で入院した五歳の男児が急死していたことが一日、分かった。初診での誤診や医師の引き継ぎミスで処置が遅れたことが死亡につながった可能性があり、警視庁亀有署は業務上過失致死の疑いもあるとみて捜査を始めた。

 死亡したのは葛飾区の保育園児、豊田理貴(りき)ちゃん。同病院によると、三月九日午前四時五十分ごろ、急な腹痛を訴えて来院し、診察を受けた。かん腸で痛みが和らいだため一度は帰宅したが、腹部の腫れが引かなかったことから約二時間半後に再度来院した。

 診察した当直の小児科医(32)はウイルス感染で腸の動きが悪くなる「まひ性イレウス」という軽い腸閉塞の疑いと診断。エックス線撮影と点滴などの処置をして午前十一時ごろに入院させた。

 小児科医はその後、日勤の四十歳代の医師と交代し、その際、「腸閉塞の子がいる」と口頭で引き継いだが、エックス線写真は見せなかった。

 理貴ちゃんの容体は入院して約二時間半後の午後一時半ごろに急変。口と鼻から胃液を吐いて心肺停止状態になり、午後四時すぎに死亡した。外来患者の対応に追われ、容体が急変するまで日勤医は理貴ちゃんの診察をしなかったという。

 同病院はこの日のうちに亀有署に報告。行政解剖の結果、死因は腸が急激にねじれて詰まる「絞扼(こうやく)性イレウス」という重い腸閉塞だったことが分かった。

 同病院の鈴木謙三院長は一日の記者会見で「当直医が日勤医にエックス線写真の申し送りを行い、入院後に日勤医が診察をしていれば、容体急変の兆候が見つかったかもしれない」と医師の対応ミスを認め、謝罪した。しかし、腸閉塞の診断は初診の段階では難しく、誤診だったかどうかは今後、検証するという。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030602/mng_____sya_____010.shtml

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