悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2003年06月02日(月) 03時08分

預金引き出し被害者、都銀などに返還求め2日集団提訴読売新聞

 盗んだ通帳や偽造した印鑑を使われて預金を引き出された20人が2日、大手都銀など12金融機関を相手取り、「十分な本人確認を怠った」として引き出された総額約1億2000万円の返還を求める訴訟を東京など3地裁に起こす。

 多くの金融機関の窓口は、印鑑と通帳を持参していれば基本的に本人と判断しているが、被害者側は「金融機関は払戻請求書の筆跡が異なるなど、不自然な点を見逃した」などと指摘している。

 訴えを起こすのは東京都や埼玉県内などの会社員や主婦など。東京三菱、三井住友、UFJ、みずほ、りそなの各大手銀行や、兵庫、福岡などの地銀・信用金庫に預金返還を求め、東京、名古屋地裁、神戸地裁尼崎支部に提訴する。

 原告となる東京都内の女性(32)は、今年2月、大手銀行の普通預金通帳を自宅から盗まれた。犯人と見られる中年の男は、女性の自宅から約25キロ離れた同行の支店で、別の都銀支店の他人名義の口座に、盗んだ通帳から430万円振り込むように指示。その後、犯人は現金自動預け払い機(ATM)から全額を引き出した。

 窓口で大金を引き出すと警戒されるため、いったん別の口座に振り込ませたものと見られる。届け出印は盗まれておらず、払戻請求書の押印は通帳からコピーして偽造された可能性が高いという。

 女性は昨年転居したことを銀行に通知していなかったが、払戻請求書には今の住所が書かれていた。また筆跡も異なる上、名前にも一部誤りがあった。

 銀行と交渉してきた女性の夫(37)は「いくつもの不審な点を見過ごした銀行の責任を裁判で問いたい」と憤る。訴訟について、この銀行の広報部では「個別のケースに関してはお答えできない」としている。

 集団提訴は昨年9月と12月に次いで3回目。今回で原告数は計99人、被害総額は約6億円に達する。原告側弁護団の野間啓弁護士は「印影はパソコンなどで簡単に偽造でき、金融機関が本人確認を徹底しなければ被害は防げない」と話している。

          ◇

 弁護団は7日午後1時半、東京都千代田区神田駿河台3の6、全電通ホールでシンポジウム「預けたお金を返して下さい〜銀行の過誤払責任を問う」を開く。入場無料。問い合わせは弁護団(03・5363・6707)へ。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030602-00000301-yom-soci

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ