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2003年06月01日(日) 20時59分
「オレオレ詐欺」、息子装い「示談金」詐取 都内で横行（朝日新聞）「おれだよ」と肉親を装って電話をかけ、交通事故の示談金名目で金をだまし取ったとして、警視庁は１日、東京都中野区江古田４丁目、無職多田祐一郎容疑者（２１）ら５人を詐欺の疑いで逮捕した、と発表した。多田容疑者は、法外な高金利で貸し付ける「ヤミ金融」の元店長。部下だった４人に息子や親類を装ったうその電話をかけさせていたという。 同様の手口で金をだまし取る「オレオレ詐欺」の被害は、今年１月以降、都内で約１７０件、総額約１億３０００万円にのぼる。今回逮捕された５人が始めたとみられる３月以降、急増していた。 捜査２課と杉並署の調べでは、多田容疑者ら２容疑者が共謀して、４月２１日、江東区内の団体職員の女性（５９）に「おれだけど交通事故を起こした。修理代を振り込んでくれないか」などと息子を装ってうその電話をかけ、６回にわたり、計約３７０万円を都内の二つの銀行口座に振り込ませて詐取した疑い。また、多田容疑者以外の４容疑者は４月２４日、杉並区内の無職女性（７９）に息子を装って電話をかけ、交通事故の示談金名目で３５万円を振り込ませて詐取した疑い。 多田容疑者が指揮して、ほかの４人はカラオケボックスなどに一日中こもり、電話番号の下４ケタを次々に換えるやり方で手当たり次第に、プリペイド式の携帯電話からかけていた。 振り込み用には架空名義の約４０の銀行口座を使っていた。報酬の少なさに不満を持った４人が多田容疑者からはなれて詐欺を計画。杉並区内の女性から金を詐取した際、仲間内の父親名義の銀行口座に振り込ませたことから、発覚した。 多田容疑者は「詳しいことは話したくない」と供述。ほかの４人は「アルバイト感覚でやった」と容疑を認めているという。 (06/01 20:59) |