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2003年06月01日(日) 03時01分

薬投与、医師の表記バラバラ 医療事故の一因?朝日新聞

 薬の投与量の書き方が、同じ病院や同じ診療科の医師の間でも違うことが厚生労働省の研究班(主任研究者・上原鳴夫東北大教授)の調査でわかった。医師によって書き方が違うと、看護師や薬剤師の読み取りに負担をかけ、誤投与を誘う恐れがある。研究班は「標準化が重要な課題」と指摘している。

 大学病院や国公立病院、民間病院の計7病院を対象に調査。よく使われる24の薬について医師が投与量、希釈方法、薬剤名などをどう表記しているかを医師、薬剤師・看護師双方に尋ねた。

 投与量の表記は、1アンプル(A)の容量が2ミリリットル(ml)の注射剤(含まれる成分量10ミリグラム=mg)を使って成分5ミリグラムを投与する場合、アンプル数で0.5A、容量で1ml、成分量で5mgなどと様々。容量と成分量を併記する例もあった。

 具体的な薬で見ると、強心剤のドブタミン投与量の表記法は、最少の病院で3種類、最多で15種類。15種類あった病院では、1分当たりの量、1時間当たりの量、患者の体重1キロ当たりの量などを組み合わせていた。

 血圧を上昇させる作用のあるドパミンだと、4〜14種類。筋弛緩(きんしかん)剤サクシニールコリンは2〜5種類でばらつきが比較的小さかった。

 生理食塩水などで薄めて点滴で投与する薬についての指示方法もまちまちで、薬と生理食塩水の合計量なのか、生理食塩水だけの量なのか、わかりにくい例があった。

 薬剤名は、一般名で書く、商品名を使う、略称を使うなどだった。

 研究班はばらつきの原因について、「処方表記は統一されておらず、医師が卒後の臨床研修を受ける施設で安全性の観点から教育を受ける機会が少ないのではないか」と分析している。(06/01 03:00)

http://www.asahi.com/national/update/0601/005.html

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