著作権訴訟で和解上尾市、ダイヤモンド社と（東京新聞）

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2003年05月31日(土) 00時00分

　市町村合併をめぐる雑誌記事を、出版元が許可した部数を超えて複製したのは著作権侵害に当たるとして、ダイヤモンド社（本社・東京都）が上尾市を相手取り、著作権使用料などの支払いを求めた訴訟で、両者は和解内容について合意。上尾市は六月定例市議会に、関連議案を提出する方針を決めた。

　議案では、上尾市は同社に対し（１）和解金三百万円を支払う（２）著作権侵害に遺憾の意を表す−などの和解条項が示されている。和解条項は同地裁から示され、同社との間で合意した。和解金は補正予算案に計上する。

　訴えなどによると、上尾市は二〇〇一年五月から七月にかけ、さいたま市との合併に関する住民説明会で使うため、「週刊ダイヤモンド」同年五月二十六日号の記事を、事前の交渉で決められた許可部数を超える三万千部複製し、二万五千部配布した。同社は著作権使用料約千二百万円を求めていた。

　新井弘治上尾市長は「早期解決を図る観点から、和解という形で裁判を終了することにした」、ダイヤモンド社は「市が著作権侵害があったと認め、再発防止につながると判断したため和解に応じた」としている。　　（広瀬　和実）