悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2003年05月30日(金) 23時22分

消費者金融の旧「ディック」が500億円申告漏れ朝日新聞

 消費者金融の旧「ディックファイナンス」(現CFJ、東京都品川区)が東京国税局の税務調査を受け、02年までの3年間に約500億円の申告漏れを指摘されていたことがわかった。日本で得た利益をオランダの関連会社に移し、税負担を回避したと認定された。追徴税額は過少申告加算税を含め約100億円に上るという。同社はすでに修正申告している。

 関係者によると、ディック社は、オランダの関連会社と商法上の匿名組合契約を締結。組合員となった同国内の関連会社が出資した資金をディック社が受け取り、顧客への融資に充てた。融資による利益の大半を、逆に関連会社に分配金として払っていた。

 日蘭(にちらん)租税条約では、オランダ法人に支払われた分配金に対する日本の課税権が及ばない。同社はこうした取引で約500億円分の利益をオランダに移したとみられる。

 しかし、東京国税局は、関連会社に分配金として送った利益の約半分は実際にはディック社の自己資金による利益で、日本で納税すべきだと認定。残りも、関連会社が日本で得た法人所得と判断したという。

 CFJのスティーブン・バード社長は「報道などで匿名組合契約に対する国税局の見解を知り、税務上の取り扱いを再確認した。納税義務を果たすことは重要で、今後とも税務当局と良好な関係を維持していきたい」とコメントしている。

 ディック社は米金融大手シティグループの消費者金融会社。今年1月、同じグループのアイクやユニマットライフと合併してCFJとなった。今年3月末現在の融資残高は約1兆4千億円と、業界大手の武富士やアイフルなどに迫っている。

     ◇     ◇

◆匿名組合

 商法で定められた出資契約に基づいてつくられる組合。組合員は事業者の営業のために出資し、出資者に対しては利益の分配を事業者が約束する。出資者は表に出ないため匿名性があり、投資リスクは出資額に限定されるため、資金が集まりやすい。(05/30 23:22)

http://www.asahi.com/national/update/0530/039.html

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ