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2003年05月29日(木) 19時04分

神栖町のヒ素検出 小学生以下の治療法、長期的に検討−−県が医療チーム /茨城毎日新聞

 ◇データなく、長期的に
 神栖町木崎で有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んだ住民が健康被害を訴えている問題で、県は29日、小学生以下の子供の被害者に対する治療法を検討する医療チームを発足させる。有機ヒ素化合物が子供に与える後遺症のデータがほとんどないため、医療チームは今後、長期にわたって治療に取り組む方針だ。
 医療チームは土田昌宏・県立こども病院副院長を委員長に8人で構成。健康被害を受けた乳幼児の主治医である筑波大や県立医療大の医師3人のほか、小児科や神経科の専門医が入っている。
 森永ヒ素ミルク事件など無機ヒ素による健康被害については過去に事例があるが、今回検出された「ジフェニルアルシン酸」のような有機ヒ素化合物がもたらす健康被害は症例がなく、治療法も確立されていない。
 さらに子供の場合、脳への毒物侵入を防ぐ機能が未発達のため、後遺症が残りやすいと考えられている。このため県の専門委員会が、子供を対象とした治療法の研究と、追跡調査の必要性を指摘していた。
 チームが治療の対象とするのは、1歳8カ月の男児と4歳女児の未就学児と5人の小学生。女児は胎児期に母親が井戸水を使用し、歩行や言葉の遅れなどの影響が出ている。また男児は出生後に井戸水を飲み、運動能力の発達に遅れが出ている。
 初会合は29日午後7時から、水戸市双葉台の県立こども病院で開かれる。子供の患者の病状の評価方法や治療方法について、国内外の文献にあたりながら検討を行う予定。県はチームの設置期限を設けておらず、長期にわたって子供の被害者の治療に取り組むという。
 委員の岩崎信明・筑波大小児科講師は「専門の先生方の意見を聞きながら、患者さんの力になりたい」と抱負を語った。【高野聡】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030529-00000001-mai-l08

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