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2003年05月24日(土) 00時00分
個人情報保護法が成立（朝日新聞・）変化、見えない具体図最初の国会提出から２年。廃案などの曲折を経て２３日、個人情報保護法が参院本会議で可決、成立した。この法律で市民生活はどう変わるのか。公務員の罰則規定が盛り込まれたが、モラルはどこまで担保されるのか。県内の識者からは法の必要性を指摘する意見の一方で、不安を訴える声も挙がっている。 同法では、防衛庁が情報公開請求者のリストを作成していたことが昨年発覚したのを受け、新たに公務員に対する罰則規定が盛り込まれた。 県ではすでに９５年、個人情報保護条例を施行し、公務員を含むすべての個人や法人に個人情報の保護を義務づけ、「広く網をかけてきた」（文書法規グループ）が、努力規定にとどまってきた。 「官に甘い」との指摘もある同法で今後、公務員のモラルがどこまで担保されるかなどが注目されるが、県は具体的な対応策を考えてはいない。「法の理念は条例ですでに定めてある。法ができて実際に何が変わるのか。今の段階ではまだ運用面での青写真を描けない」と同グループは話す。 一方、住民基本台帳ネットワークに接続していない矢祭町の根本良一町長は、昨年１２月に町独自の個人情報保護条例案が議会で否決されたことを踏まえ、この日、「法が成立しても何も変わらない。町民の不安は予想をはるかに超えている」と話し、法の不備を理由に不参加継続を改めて表明した。県市町村行政グループは「法ができても不安、との意見も一つの見識だが、国会で決まった以上、参加しないのは法律違反」と反論するが、根本町長は８月の本格稼働時の接続についても「現時点では考えにくい」と譲らない姿勢だ。 |
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