悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2003年05月16日(金) 00時00分

カラ出張で簿外資金 県安協連合会の横領事件初公判信濃毎日新聞

 県交通安全協会連合会(長野市)での総額約千二百万円に上る業務上横領の罪に問われた、いずれも県警OBで前連合会専務理事、土屋仁被告(65)=長野市川中島町御厨=と、前連合会経理部長、赤羽兼雄被告(68)=同市川中島町今里=の初公判が十五日、長野地裁(青木正良裁判官)で開かれ、両被告はともに「間違いありません」と起訴事実を全面的に認めた。

 検察側は冒頭陳述で、連合会では「カラ出張」による簿外資金がつくられ、歴代幹部職員に小遣いとして配分されきたと指摘。県警の立ち入り検査で是正を指摘され、二人がこれに代わる金をねん出しようとして犯行に及んだと明らかした。

 検察側冒頭陳述によると、連合会では架空旅費を計上して年間二百万—三百万円の簿外資金をつくり、「運営費」として、役員や幹部職員に月額数千円—数万円が配分されていたが、九九年の県警の立ち入り検査で不正が指摘され、取りやめた。土屋被告は、これに代わる資金づくりとして、全日本交通安全協会から配分される「啓発宣伝費」の一部をプールした簿外口座を取り崩そうと企てた。

 この口座の資金は以前から、各会合の記念品代や宴会のコンパニオン代などに充てられ、赤羽被告の着任後は約二千万円あった資金の半分を投資信託で運用していた。土屋被告に横領を持ちかけられた赤羽被告は、運用していた資金を新たな普通預金口座へ移し、約八百九十万円を横領した。

 横領金は、土屋被告が仏壇購入に充てたり、預金したりし、赤羽被告は旅行代や自宅の風呂の改修費などに充てたという。

 検察冒陳で指摘された「カラ出張」による裏金づくりについて同連合会の掛川理専務理事は「事実とすれば由々しきこと。今はない」としている。

 起訴状などによると、両被告は共謀して、二〇〇〇年四月から〇一年三月までに計九回にわたり、連合会の簿外口座から計約八百九十万円を横領。土屋被告はさらに、連合会の手提げ金庫にあった現金三百万円も横領した。次回公判は六月十二日。検察側論告求刑と弁護側最終弁論が行われ、結審する予定。

http://www.shinmai.co.jp/news/2003/05/16/012.htm

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ