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2003年05月15日(木) 00時00分

高速バス3社に公取委注意朝日新聞・



新規業者排除のおそれ

 福島・郡山−仙台間の高速バスを共同運行するバス事業者3社が、新規参入業者に対抗して料金を値下げした行為が独占禁止法違反(私的独占など)につながるおそれがあるとして、公正取引委員会は14日、3社にこうした行為をしないよう口頭で注意した。違反行為はなかったと認定した。路線バス事業の規制緩和により参入した業者に対する行為で公取委が注意するのは全国で初めて。


共同運行の見直しも求める


 注意されたのは、福島交通(福島市)、宮城交通(仙台市)、ジェイアールバス東北(同)。

 3社は、福島−仙台、郡山−仙台間の2路線で高速バスを共同運行。運賃収入をプールして運行回数に応じて配分する「運賃プール」を採用している。

 公取委によると、3社は共同して昨年10月、同じ路線に新規参入した富士交通(仙台市)の運賃よりも100円安く料金を設定するなどした。公取委はこうした行為が「私的独占」として、同社の排除につながるおそれがあると指摘した。

 また、富士交通がJR福島駅前と郡山駅前のバスプールの利用について同意を求めた際、3社がすぐに同意しなかった行為は「取引妨害」につながるおそれがあると注意した。

 さらに公取委は、単独で運行可能な場合は共同運行に参加しないなど、3社の共同運行の仕組みに改善を求めた。

 2路線の料金は、富士交通が値下げしたため、現在は4社同額となっている。公取委は料金が値下げされた点は「利用者の利益になる」と認めたが、3社による値下げ幅が大きく、新規業者の経営に影響が及ぶような場合には「新規業者の排除で違法のおそれがある」と指摘している。


3社側「検討・改善」
富士交通は「歓迎」


 福島交通は「注意だが、独禁法違反ではない。今後、内容を検討していきたい」、宮城交通は「共同運行はお客さまの安全や利便性からも利点があるが、注意については真摯(しんし)に受け止めて、問題点については改善していきたい」、ジェイアールバス東北は「違法行為はなかったと認識しているが、注意は受け止めて今後、改善したい」としている。

 一方、富士交通の菊地保社長は「われわれの主張が認められてよかったと思う。結果的には利用者の利益にもつながる。公取委の判断を歓迎したい」と話した。




20日から増便、運賃値下げも 富士交通


 福島・郡山−仙台間の高速路線バスを運行する富士交通(仙台市)は20日から、一部ダイヤ変更と運賃値下げをすると14日発表した。運賃は、福島−仙台間の往復券1500円を1400円(700円2枚)に、郡山−仙台間の往復券3千円を2600円(1300円2枚)にする。往復券は30日間有効。

 便数は福島−仙台間が20便から26便に、郡山−仙台間が11便から16便に増える。

 福島−仙台間の運行経路は、東北道福島西インター経由から福島飯坂インター経由とする。コース変更で、所要時間はこれまでより15分程度短縮され、最短で1時間16分になる。
(5/15)

http://mytown.asahi.com/fukushima/news02.asp?kiji=4092

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