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2003年05月13日(火) 13時35分

医療用高機能マスクが高騰 ネット競売では定価の10倍朝日新聞

 新型肺炎の重症急性呼吸器症候群(SARS)騒動の中、世界保健機関(WHO)推奨の「N95」と呼ばれる医療用高機能マスクが、定価の3倍の価格で売られている。インターネットオークションでは、10倍で取引される例もあった。品薄の状態が続く中、代替品として防塵(ぼうじん)用マスクへの注文も増えている。

 熊本県内のある業者は、N95マスクを1枚690円で通信販売している。大手メーカーによると、N95マスクの医療機関への卸値は1枚100〜200円台だから、3倍以上の価格ということになる。

 代表者は「社員がニューヨーク、ボストン、フロリダと生産工場を飛び回って買い付けている。相手側の卸値も通常の3倍。割高なのは航空便で日本に送ると、送料だけで数百万円かかるため」と説明する。

 病院や航空会社、商社など大口顧客が多く、多いときは1日2万枚近くも売れるという。「国立病院のお買いあげもありました」

 ネットオークションでも、N95マスクの出品が相次ぐ。あるサイトでは、2枚で1500円からスタート。7人が入札し、最終的には3100円で落札されていた。

 N95マスクが「レアもの」となる中、防塵用の「DS2」と呼ばれるマスクも、「SARS対応品」として売り上げを伸ばしている。

 神奈川県内の機械工具店は、4月22日からDS2マスクを「N95相当品」として販売している。通常は月100枚程度の販売枚数だが、発売以来3週間で7000枚も売れた。関東地方のある国立病院は、N95マスクが手に入らなくなり、値段は倍近いがDS2マスクを代替品として購入した。

 厚労省によると、「0.3マイクロメートル以上の粒子を95%以上防ぐ」という規格はN95もDS2も同じだが、DS2は粉塵(ふんじん)を防ぐために作られており、ウイルスに有効かどうかは不明という。ただ、一般の人に感染予防のためのマスクは必要ない、と呼びかけている。

       ◇

 <マスク> 「N95」は米国の規格で、通常は結核患者を診る際に使う。「DS2」は厚労省が定める国家検定規格に合格したマスク。WHOの管理指針では、SARSの患者を診察する際はN95以上の性能のマスクを着用することとなっていたが、最近、さらに高規格のマスクが推奨された。(05/13 13:35)

http://www.asahi.com/national/update/0513/022.html

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