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2003年05月12日(月) 19時15分
オウム中川被告、公判結審 「人間として失格だった」（朝日新聞）オウム真理教元幹部で医師だった中川智正被告（４０）の公判が１２日、東京地裁で結審した。中川被告は地下鉄・松本両サリン事件や坂本堤弁護士一家殺害事件など計１１事件にかかわったとして殺人などの罪に問われ、死刑を求刑されている。弁護側は「心神喪失に準じる精神状態で、全事件で責任能力を欠いていた」と主張し、死刑の回避を求めた。判決期日は１０月２９日の予定だ。 最終意見陳述で中川被告は「私は一人の人間として、医師として、宗教者として失格でした。関係者におわびします」と述べた。 最終弁論で弁護側は、地下鉄にサリンを散布する計画を知らなかったとし「サリン製造にはかかわったが、従属的・消極的な役割だ」と改めて無罪を主張。松本サリン事件でもサリン製造にかかわったが、「毒性に疑いを持っており、殺意はなかった」と訴えた。 坂本弁護士一家殺害事件では、松本智津夫（麻原彰晃）被告（４８）らの命令に従ったが、「麻原と被告の特異な関係の中では、指示に背いた行動は無理だった」と主張した。中川被告が起訴された事件は、松本被告の１３事件に次いで多く、死者数も２５人にのぼる。 (05/12 19:15) |