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2003年05月10日(土) 06時27分

長引く労働訴訟改善狙い「犬猿の仲」労使弁護士が協議会朝日新聞

 昇進差別で訴えられた会社側が「人事は聖域」と言って証拠を出し渋ったり、腹を立てた労働者側が上司を次々に法廷に呼び出して「つるし上げ」的な尋問をしたり。長引きがちな労働訴訟を改めようと20日、東京地裁が中心となった全国初の労働訴訟協議会を発足させる。

 女性というだけで昇格などで差別を受けた、として争われた芝信用金庫差別訴訟。昨年、最高裁で和解が成立したが、提訴から15年がたち、原告13人中6人が退職していた。先月、仙台地裁で判決が出た組合差別に絡む訴訟も提訴から28年かかった。

 これらをはじめ差別や解雇に絡む訴訟は長引くことが多い。昨年、全国の地裁で判決・和解で終了した差別訴訟で、1年以内に結論が出たのは8%。3年以上が4割を超えた。

 協議会は、こんな現状を改めようと設けられる。長年「犬猿の仲」といわれてきた労使双方の専門弁護士が3人ずつ参加。東京地裁からは裁判官6人、書記官1人が加わる。「中立」の弁護士も1人入る。

 長期化をもたらす証拠提出について、ルール化を話し合う。使用者側が出し渋りがちな人事記録は、そのものを出せなくても同期入社の平均評価を書面で出せないか、といったことが論点になる。労働者側が次々と請求しがちな証人の絞り込みも検討課題となる。

 労働訴訟固有の制度をつくるかどうかは、司法制度改革推進本部での検討テーマにもなっており、関係者は「運用面でどこまで改善できるか詰め、制度改正論議につなげたい」としている。(05/10 06:23)

http://www.asahi.com/national/update/0510/007.html

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