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2003年05月09日(金) 22時40分

白ずくめ集団、福井市内の拠点施設に到着朝日新聞

 岐阜、長野、山梨各県を迷走した「パナウェーブ研究所」と名乗る白ずくめの団体は9日午後10時すぎ、福井市の拠点施設に到着した。この2週間で、車も関係者の服も白い奇妙な団体として注目を集め、行く先々の自治体に受け入れを拒否された末に、元の居場所に戻った。今後、「共存」を迫られる地域住民や福井市は困惑を隠せない。

 「パナウェーブ研究所」の看板を掲げる福井市五太子町の拠点施設のある自治会は同日夜、役員会を開き、団体の関係者を呼んで話し合った。

 自治会側はメンバーが施設に滞在する条件として、居住者は10人以内▽車両は10台以内▽住民に迷惑はかけない▽施設は1年以内に閉鎖する、など8項目の誓約書を提示。団体はこれを了承し、近く、締結することを決めたという。

 拠点施設の近くに住む70代の男性は「本当にこんなにたくさんのメンバーが戻ってくるとは思わなかった。これからが大変だ」と話した。

 団体はここ数年、拠点施設にあまり出入りせず、福井県内外で車に分乗してのキャラバン生活を続けてきた。

 この日朝、団体の関係者約60人は約20台の車に分乗し、岐阜県白鳥町から福井県和泉村に入った。車の前後には数台の警察車両がつき、県境付近で岐阜県警から福井県警に引き継がれた。団体の車は国道158号を時速10〜20キロのノロノロ運転で進んだ。

 県境から約20キロ入った和泉村内の国道わきで、同県警の交通検問を受け、警察官から免許証の提示を求められた。

 国道が通る和泉村や大野市は団体の車列が国道から市、村道に入ってこないようにするため、分岐点など計約120カ所に車両や重機を置いて「封鎖」した。

 団体は4月25日までの約半年間、和泉村の県道に滞在しており、当初は「村内の前いた場所に戻りたい」と話していたが、封鎖を見て断念したらしい。

 当面の落ち着き先となりそうな福井市の対応は揺れた。「一般市民と同様に扱わざるを得ない」と8日に基本的には受け入れる方針を固めたものの、住民感情を考え、9日未明に県と合同で団体に「県内へ向かわないで欲しい」と口頭で申し入れた。

 申し入れに出向いた広瀬直和・市総合防災室長は「団体が10年前に住んでいたときは、何の騒ぎにもならなかった」、村尾敬治・総務部長も「(市が)もっといいことで有名になればいいのだが」と困惑。一方で「共存する努力もせざるを得ない」と話す県関係者もいる。(05/09 22:25)

http://www.asahi.com/national/update/0509/011.html

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