悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2003年05月06日(火) 00時00分

白装束集団“教祖”、千乃裕子氏の正体42歳で精で霊能力開眼、神状態“悪化”中?ZAKZAK

 白装束集団「パナウェーブ研究所」がワゴン車内で看病しているという宗教団体「千乃(ちの)正法(しょうほう)」教祖の千乃裕子氏(69)。「精神科医が“スカラー電磁波”で彼女を狙ったため、末期がんとなり、スカラー波から守る」などと主張し、全国を転々としている集団は5日夜、岐阜県清見村を退去し、6日朝、長野県開田村に入ったが、千乃氏とは何者なのか。

 集団の車十数台は5日夜、65時間半ぶりに岐阜県清見村の村道を出た後、飛騨地方を走行し、6日午前5時すぎ、長野県開田村へ。

 集団幹部がドーム型施設を所有する山梨県大泉村に向かうとの見方もあるが、行き先は依然、不明だ。集団は長野県境で長野県警の検問を受け、行き先を告げたとみられ、パトカーの先導で国道を走行した後、「車が故障した」とし、開田村内に駐車した。

 集団が“スカラー波”から守っているとする千乃氏は京都出身。某大学英文科卒で「外資系企業で秘書をしていた時期もあった」(関係者)。その後、新興宗教「GLA」開創者の故高橋信次氏の教えを受けたが、「後継争いに敗れ、70年代後半に脱会、千乃正法を興した」(同)。

 42歳で霊能力を持つようになったとされ、『天国の扉』などの“天国シリーズ”を出版。「一部で評判が高かった。当時、その霊能力にひかれ、団体に入った人も多い」(霊研究家)

 仲間とアマゾンに入植し、理想郷を見つけようとしたが、失敗。その後、反共主義を掲げ、旧ソ連からの電波妨害を訴え始めたという。

 80年代には、「ソ連が攻めてくる」と集団渡米を図ったといい、この時期、千乃氏と入籍した元夫はワイドショーの取材に「ソ連からの攻撃から逃れるというのでは格好がつかないので、入籍して布教という形をとった」と“偽装結婚”を告白している。

 機関紙ではキリスト、釈迦、モーゼを取り上げ、独自の霊理論を展開する一方、気に入らない者を名指しで「消滅宣告者」として公表。刊行物ではスペースシャトル事故(86年)や自然界の異常などを取り上げ、「左翼勢力ゲリラによるスカラー波・電磁波公害が原因」と主張した。

 平成6年ごろから、白い車で全国を回るキャラバン隊をスタートしたが、前出の霊研究家は「スカラー波を言い出したことで、霊能力を認めていた人の間で評判を落とした」といい、一連の異常行動には「千乃氏が結束を高めるために演出している説や、千乃氏のカリスマ性を高めたい集団にあせりがあるともいわれています」と話す。

 千乃正法は宗教法人の認可を得ておらず、千乃氏が天の声を会員に伝承する形で、会員からの寄付や機関紙の購読料を財源としてきた。会員は最盛期に約3500人を超えたが、今は約1200人とされる。

 千乃氏の病状について、集団は5日、「悪化している」と主張。先月30日には「心不全、肺がん、喉頭がん、膀胱がん、大腸がん、腎臓がん、脳出血…」とする診断書まで公開した。ただ、岐阜県警などは千乃氏の存在は確認していない。

 また、理由は不明だが、千乃氏は猫や小バエを可愛がっているとされ、キャラバン隊には“ネコ車”があるほか、山梨県大泉村の施設には「犬と猫が約40匹ずつ飼われている」(役場)。

 5日には、アゴヒゲアザラシの「タマちゃん」について、集団は千乃氏が「かわいいなら保護するべき」と書いたとする直筆メモを発表し、横浜市で捕獲騒動を起こした団体「タマちゃんのことを想(おも)う会」との関係を示唆した。

 カルト教団に詳しい滝本太郎弁護士は「ここ2、3年、団体の動きが活発化しているのは、(教祖の)精神状態の悪化が理由ではないか」と話している。

ZAKZAK 2003/05/06

http://www.zakzak.co.jp/top/t-2003_05/2t2003050602.html

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ