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2003年04月30日(水) 15時30分

<山口組>東京進出が加速、6年間で3倍 関西不況長期化などで毎日新聞

 日本最大の指定暴力団、山口組の東京進出が加速している。この6年間で、都内の勢力は3倍以上に増えた。圧倒的な力で、首都圏の暴力団地図を塗り替えつつある。背景にあるのは、関西経済の地盤沈下や不況の長期化に伴い、「最強軍団」でさえ直面している資金源の枯渇だ。さらに、トップの後継問題もからみ、警視庁組織犯罪対策部は警戒を強めている。

 3月15日午後4時。新宿・歌舞伎町の喫茶店2階に、黒いスーツ姿の男たちが続々と集まってきた。階段を上がろうとするサラリーマンら一般客を、店員が無言で制止する。山口組の中でも準構成員まで含め約7000人と最大勢力の山健組。その関東地区幹部の会合だった。

 「組長の裁判に影響のあるようなまねはするな」。毎月、この会合のために関西から上京する山健組幹部は、三十数人の組長に、いつもと同じ注意を強く念押しした。

 97年12月、警視庁は山健組組長で山口組最高幹部の一人、桑田兼吉被告(63)を銃刀法違反容疑で逮捕した。山口組のトップの有力後継候補でもある桑田被告。1、2審で懲役7年の実刑判決を受け、現在は最高裁に上告している。

 ある捜査幹部が言う。「後継者問題は深刻だ。武闘派の山健組が都内で派手な事件を起こしていないのも、有力後継候補の裁判に気を使っているからだ。だが、『組長の裁判が確定すれば、我慢する必要はない』と公言する幹部もおり、予断を許さない」

 昨年11月、JR東京駅に近いホテル前の路上で、山健組の東京責任者の男が銃撃され、殺された。事件の背景はまだ不透明だが、新たな東京責任者には前任者より格上の幹部が就いた。山口組の東京重視の姿勢を示すものだった。関西経済の低迷で、資金稼ぎの主要舞台も東京だ。警視庁が摘発した山口組2次団体傘下の闇金融だけでも都内に1000店舗以上を数える。

 山口組は91年、八王子市に拠点を持っていた暴力団二率会との抗争の末に初めて東京に進出した。危機感を抱いた在京暴力団との折衝で、都内に組事務所を置かないことが暗黙の了解になった。しかし、都内の山口組勢力は増え続け、昨年末の時点で35組織、750人。山健組は13組織、200人を占める。全国で構成員約1万7900人と突出する山口組。警視庁組対部は「山口組を都内に入れるな」と、東京駅などでの警戒活動も強化している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030430-00001060-mai-soci

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