悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2003年04月24日(木) 23時58分

経由プロバイダーに開示請求できず ネット中傷訴訟判決朝日新聞

 「プロバイダー法」に基づき、ネット上で特定の会社を中傷する書き込みをした発信者の氏名情報などの開示を求めた訴訟の判決が24日、東京地裁であった。ホームページ(HP)に書き込むときに経由しただけのプロバイダーにも開示請求できるかどうかが争点だったが、河村吉晃裁判長は「経由プロバイダーには開示請求できない」との初判断を示し、原告の請求を棄却した。

 訴えたのは、東京都大田区の貨物会社。書き込みがあったHPを管理する別のプロバイダーは02年1月、同社の指摘で書き込みを削除したが、発信者についてはメールアドレスしか把握しておらず、貨物会社は損害賠償訴訟を起こすため、発信者が会員になっている経由プロバイダーに氏名と住所の開示を求めて同年8月に提訴していた。

 判決は、「経由プロバイダーに開示請求ができないと、発信者の特定ができない場合があることは否定できない」としつつ、「プライバシーや表現の自由など憲法上の諸権利にかかわるプロバイダーの守秘義務の解除については明確な規定を要し、安易な拡張解釈は許されない」と述べた。

 思わぬ「抜け穴」を指摘された総務省は「こうした法解釈は予想しておらず、今後の判例を注視したい」と話した。

 判決は、中傷情報を書き込む段階では、「発信者とプロバイダーとの一対一の通信だ」と指摘。開示を求める前提となる「不特定多数に向けた通信」にあたらないため、「それを媒介しただけの経由プロバイダーは開示関係役務提供者にはあたらない」と結論づけた。(04/24 23:58)

http://www.asahi.com/national/update/0424/032.html

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ