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2003年04月24日(木) 00時00分

フグ禁止薬使用で、 県は漁協に禁止念押し朝日新聞・

  トラフグ養殖業者が禁止薬物のホルマリンを寄生虫駆除用に使用していた問題で、県は23日、漁連や漁協の幹部を長崎市に集め、使用禁止とホルマリンを使ったフグの出荷停止を強く要請した。食品の産地偽装や無登録農薬の使用などに続いて、またも発覚した消費者への裏切り行為。出席した各漁協の組合長は、事の重大さにあらためて気付いたように、神妙な顔つきで県幹部らの苦言を聞いていた。

  県は知名度の低い県産フグをブランド化しようと力を注いできただけに、県幹部の落胆は大きかった。辻原俊博副知事は「残念でならない。深く自省してほしい」と強い口調で話し、担当者も「改正薬事法が成立すると、ホルマリンの目的外使用は3年以下の懲役か200万円以下の罰金を課せられる」と犯した行為の重大さを訴えた。

  トラフグのエラに付く寄生虫は吸血性で、成虫は2センチになる。血を吸われたフグは壊死(えし)を起こしたり餌を食べなくなったりして死亡する。業者はいけすにシートを張って風呂状にし、そこにホルマリンを入れてフグを一定時間浸して寄生虫を駆除していた。

  過酸化水素水を原料にした専用の駆除剤が開発されているが、値段がホルマリンの約2倍するうえ、「(駆除剤は)フグ自体も弱ることがある」(漁協幹部)ため、ホルマリン使用がやめられなかった可能性がある。

  加えて、タイやハマチの養殖と異なり、トラフグ養殖業者の多くが、所属する漁協を通さずに仲介業者や料理店へ販売することが多いことも、ホルマリンの不正使用が発覚しにくい一因と見られる。トラフグの調理には免許が必要なため、一般の市場に出回らないためだ。

  会議に出席したある漁協組合長は「うちの組合員がホルマリンを使っていたことは最近まで知らなかった」と話した。会議では、漁協や業者同士が牽制(けんせい)しあい、内部の検査も強化することを決めたが、最後は業者のモラル向上にかかってくる。

(4/24)

http://mytown.asahi.com/nagasaki/news02.asp?kiji=2566

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