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2003年04月22日(火) 00時00分

住基ネット公約は争点に不向き?朝日新聞・

 統一地方選後半戦の市長選で、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の見直しを公約に掲げる候補が、有権者への訴え方に頭を悩ませている。コンピューターや個人情報に関する専門用語が飛び交う世界だけに、候補者たちは「どうすれば短時間で問題点を分かってもらえるか」と四苦八苦。「見直し派」の中でも演説ではこの問題にほとんど触れないという候補もおり、争点としてはかすみがちだ。

 三鷹市長選に立候補した、ある新顔候補は街頭演説では必ず「住基ネット離脱」を訴えている。

 21日も街頭で「夏に発行される住基カードには、膨大な量の情報が入る。将来は病歴や借金歴、前歴なども入れられる心配がある」と語った。

 演説を聴いたコンビニ店主(72)は「知らなかった。市が何千万円もかけて参加するのは無駄では」と話していた。

 だが、この候補自身も街頭演説だけでは、問題点を十分に伝え切れていないと考える。「本当は個人情報が民間に流れる恐れや、個人が番号で管理される怖さについても、時間をかけゆっくりと説明したいのだが……」

 市監査委員が昨年、「住基ネットへの接続は市個人情報保護条例に違反している」と指摘した東村山市。新顔候補は公約の3本柱の一つに住基ネットの見直しを掲げるが、街頭演説ではほとんど触れていない。

 たまに触れても、問題点を指摘する訴えには、「ご存じないかもしれませんが」「関心はないかもしれませんが」という前置きがつく。

 「住基ネットのことをほとんど知らない人に、何が問題で、どう危ないのかを理解してもらうには30分かかる。限られた時間では難しい」

 議会の反対で、住基ネット関連予算の大半を削る暫定予算を組んだ小金井市。住基ネットの見直しを公約に掲げる新顔候補は日の第一声では一言も触れなかった。

 同市では駅前再開発という大きな争点があり、陣営は「限られた時間では、こちらを優先せざるを得ない」との判断だ。

 東村山市や小金井市など、市民団体が市議や市長選の候補にアンケートをする動きもあるが、これまでのところ主要な争点にはなっていない。

 こうした状況について、住基ネット見直しを掲げる候補を応援している「国民共通番号制に反対する会」の櫻井よしこ代表は「説明が難しくても努力すべきだ。有権者は各候補に住基ネットをどう考えているか聞いてほしい」と話している。
(4/22)

http://mytown.asahi.com/tama/news02.asp?kiji=2396

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