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2003年04月18日(金) 00時00分

ヤミ金融 悪質さ激化朝日新聞・

■年利4000%、電話で「子供の腕を落とす」

 法外な高金利で貸し付けた金を強引な手段で回収する「ヤミ金融」被害者の救済活動を行うヤミ金融被害対策弁護団(団長・中山福二弁護士)は17日、結成後4カ月間の相談内容をまとめた。ヤミ金融の取り立てでは、戸田市の貸金業経営者(24)らが強盗傷害容疑で初摘発された例もあり、悪質さが先鋭化している。同弁護団は「警察や行政、立法府も巻き込んだ社会全体での対策が必要だ」と訴えている。

 「子供の腕を1、2本そぎ落とす。弁護士だって自分の身がかわいいんだ」。県内の40代男性会社員宅にかかってきた電話で、都内の貸金業者はこうすごんだ。

 数年前に自己破産。生活費や遊興費に困りヤミ金融に手を出し、これまでに28業者から総額約70万円を借りた。

 電話で脅してきた業者は法定利息をはるかに上回る年利約4千%という暴利を要求。借りた2万円余りは既に返済したが「返済は利息分。元金は減っていない」と、取り立てがやまない。

■弁護団に4カ月で相談1200件

 こうした例は、県内でもここ数年急速に増えているという。弁護団結成の昨年12月16日以降、寄せられた電話相談は計1231件。対象となるヤミ金融は都内を中心に延べ2804業者に上った。県消費生活支援センターによると、「フリーローン・サラ金」に関する相談件数は昨年までの5年間でほぼ2倍に増えている。

 弁護団は、ヤミ金融対策立法の制定を求め県選出国会議員に要請活動を行ったり、県警へ600件余りの情報提供を行ったりと、悪質業者の排除を目的に活動を重ねた。また、相談者の依頼を受け485件に介入。不当な要求には応じないとの立場で業者との話し合いを行っている。

 以前は弁護士が間に入れば強引な取り立てをやめる業者が多かったが、最近は借受人の自宅に宅配ピザが大量に届けられたりと、悪質な嫌がらせが続く例が多いという。職場に救急車や消防車を呼ばれるなどの嫌がらせを受け、退職に追い込まれた会社員もいるといい、ある弁護士は「業者の悪質性は増してきている」と語る。

 相談件数の増加は、高利のヤミ金融に安易に手を出す人がいるため、との指摘もあるが、弁護団は「経済的に困っている人にダイレクトメールなどで接触してきて、初めは本当の利率を示さずに甘い文句で金を貸す。そのような業者がいるから、借りてしまう人が現れる」と、あくまでも悪質業者の排除を目指す構えだ。

(4/18)

http://mytown.asahi.com/saitama/news02.asp?kiji=3979

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