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2003年04月09日(水) 20時42分

[impact因伯人]倉吉ひまわり基金法律事務所の初代所長、佐野泰弘さん /鳥取毎日新聞

◇司法が、より身近になれば
◇倉吉ひまわり基金法律事務所の初代所長、佐野泰弘さん(32) =倉吉市
 「社会的に意義がある仕事がしたい」と一念発起し、大学卒業後すぐに司法試験の勉強を始めた。「どんな大物政治家でも、法の下では平等。世の中のもめごとを、力や暴力ではなく法によって解決する仕事にやりがいがあると思った」。努力の甲斐あって00年秋、6度目の挑戦で合格した。
 弁護士、判事、検察官の法曹3者の仕事を学ぶ司法修習生時代を、出身地の大阪や埼玉で過ごした。ところが、都会での仕事は「社会のあらゆるトラブルの相談に乗る」という、自分が思い描いていた弁護士像とは隔たりがあった。弁護士の数が多いため刑事、民事それぞれの専門分野に特化し、それ以外はほとんど知識がない弁護士も多かった。
 司法修習も終わりに近づき、どこで働くか考えていた時、県弁護士会の「弁護士倍増計画」を知った。高校時代、列車で山陰を旅したことがあった。きれいな日本海や大山の自然が印象的だった。「地方なら家族で暮らす環境も良く、幅広い仕事ができるはず」。昨年秋から、米子市内の法律事務所で働き始めた。刑事被告人の国選弁護、法人破産、各種法律相談……。半年間、がむしゃらに働いた。
 違法な高金利で暴力的な取り立てを行う「ヤミ金融」問題では、事務所の先輩弁護士らと県警に被害を告発した。事件を待つのではなく、弁護士自らが社会に問題提起できた事件として手ごたえを感じたという。
 初代所長に就任する公設事務所は、日本弁護士連合会が会員の特別会費を元に、弁護士の少ない地域に設置を進めている。県中部には現在、弁護士が3人しかおらず、鳥取や米子まで足を運ぶ相談者も多かった。以前から開業を希望していただけに、事務所開設を知り迷わず応募した。
 「争いごとが起きた時、弁護士を通して問題解決を図る、という考えを中部の人たちに広めていきたい。一般市民には縁遠い司法が、より身近になれば」と抱負を語った。 【佐々木洋】
◇佐野泰弘(さの・やすひろ)70年大阪府高槻市生まれ。同志社大法学部卒。01年4月〜02年10月まで司法修習。家族は妻(31)、長男(10カ月)。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030409-00000003-mai-l31

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