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2003年04月04日(金) 12時16分

DJ-連邦高裁、マイクロソフトへの「Java」配布命令に疑問示すダウ・ジョーンズ

バージニア州リッチモンド(ダウ・ジョーンズ)米サン・マイクロシステムズ(Nasdaq:SUNW)が米マイクロソフト(Nasdaq:MSFT)を相手取って提訴した反トラスト(米独占禁止)法訴訟をめぐり、リッチモンド連邦高裁の判事は3日、連邦地裁がマイクロソフトの製品にサンのプログラミング言語Java(ジャバ)を盛り込むよう暫定差し止め命令を下したことに強い疑問を示した。
 
連邦高裁のポール・ニーマイヤー判事は、サンが当該市場において切迫した打撃を受けた証拠を示していないと述べ、マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」にJavaを含める命令の正当性を問うた。
 
この暫定命令は、ワシントン連邦地裁のフレデリック・モッツ判事が昨年12月、これまでのマイクロソフトによる非競争的行為によって、いわゆる分散コンピューティング市場が同社の方向に「傾く」懸念があるとして下したもの。
 
これに対し、ニーマイヤー判事は、「誰もが使っている"傾く"という表現については、辞書を調べたり、エコノミストの主張を読んだりしたが、意味が良く分からない」と述べた。ニーマイヤー判事は3人で構成される判事団の1人。
 
マイクロソフトのパソコン向け基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」における独占力については、1998年の司法省によるマイクロソフト独禁訴訟において違法性が示され、2001年に和解合意に達していた。
 
一審の差止め命令は、マイクロソフトによるJavaに対する非競争的行為が証明されたことを元に、来年行われる予定の裁判に先立って下したもの。
 
差止め命令について、マイクロソフトは、Javaに対抗すべく開発した「.Net(ドットネット)・プラットフォーム」を用いて携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ネットワークなどの分野で競争するための利点を奪うものだと反論した。ネットワークや携帯端末の分野ではサンのソフトウエアが高シェアを有している。
 
ニーマイヤー判事は、サンの弁護士であるラスティー・デイ氏に対し、命令の対象は「新市場だ」と指摘した。一方デイ氏は「パソコン市場での不当行為を訴えている」と述べた。
 
デイ氏は両市場の関連性について、女子アイススケートにおいてトニア・ハーディング氏がライバルのナンシー・ケリガン氏のひざにけがを負わせた悪名高い事件を引き合いに出した。デイ氏は、ケリガン氏が国内大会に出場できなかったことで、ハーディング氏はオリンピックに出場できなかったと指摘した。デイ氏は差止め命令について、不公平な現状によって、マイクロソフトが将来利益を得ることを避けるための措置だと主張した。
 
これに対し、マイクロソフトの弁護士、デビッド・トルチン氏は「サンの主張は、ケリガン氏が事件が起きた5年後に、全く異なるボクシングの試合に備えてハーディング氏を訴えているようなものだ」と反論した。連邦高裁は迅速形式を用いて、1−2カ月以内に判断を下す見込み。


[DOW JONES 2003-4-4](ダウ・ジョーンズ)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030404-00000018-dwj-biz

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