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2003年03月21日(金) 00時00分

若い女性中心に名簿 血液センター個人情報流出信濃毎日新聞

 県赤十字血液センター(長野市)に登録されている献血者の個人情報が長野市内でエステティックサロンを経営する会社に流出した問題で、この会社では昨年七月ごろから、流出台帳から体重などに着目して個人を抽出し、顧客名簿が作成されていたことが二十日、関係者の証言で分かった。二十—三十代の女性を中心に選ばれたとみられる。同センターは同日、記者会見して、情報流出を謝罪。データを持ち出したとみられる女性の告訴、告発を検討していることを明らかにした。

 関係者によると、名簿作成は市内の会社事務所で行われた。派遣社員として同センターで勤務していた女性が持ち出したとみられる台帳から、従業員が名前や住所、勤務先、電話番号、年齢、体重を書き写したという。台帳は一枚に三、四人掲載されていたが、関係者は「厚さが六十センチほどあった」と証言する。従業員らは台帳が同センターから流出したものとは知らされていなかったという。

 信濃毎日新聞社が入手した顧客名簿の一部とみられる一覧表には百五人の情報が記されていた。二十三歳から三十一歳までの女性で、体重は五十キロ以上、一人を除き長野市在住だった。関係者は「ダイレクトメールで客を集めるリストと思った」と話している。

 エステ会社は現在営業していない。元従業員や出資して役員となった人たちが、女性の夫で実質的な会社の経営者から給料などが十分に支払われないとして、長野消費生活センターや長野労基署などに相談を寄せていた。夫婦は連絡が取れない状態が続いているという。

 同センターによると、昨年十二月にエステの会社関係者から照会があったのは七十五人分の情報で、二十日朝から照合作業を再開した結果、夕方までに六十九人分が台帳と一致した。

 同センターの野村節夫所長は会見で「献血に協力をいただいている方に心からおわびする。十分に反省し、速やかに(流出が)起こりにくいシステムに改善する」と陳謝。流出が確認された献血者には直接謝罪する考えを示した。また、個人情報を持ち出したとみられる女性の行方を追い「データを回収し、被害を最小限に収めるよう努力する」としている。

 厚生労働省は同日、日本赤十字社に口頭で注意し、事実関係の解明と再発防止に努めるよう指示。同社は全国七十六カ所の血液センターに対し、派遣社員、正職員ともに守秘義務意識を徹底させるよう指示した。

http://www.shinmai.co.jp/news/2003/03/21/007.htm

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