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2003年03月15日(土) 13時41分

遺伝子組み換え食品審査、アレルゲン見逃しの恐れ読売新聞

 現行の遺伝子組み換え食品の安全性審査では、アレルギーの原因となるアレルゲンを見逃すおそれがあることが、オランダの研究者の研究で分かった。

 すでに流通が認められている組み換え食品の再評価が必要になることも考えられる。

 オランダの食品安全研究所のヘイス・クレーター研究員らが昨年末に論文を発表、名古屋大学の河田昌東助手が15日までに翻訳してインターネットで発表した。

 食品衛生法で義務付けられた遺伝子組み換え食品の安全性審査では、除草剤やウイルスなどに強い性質などを持たせるために組み込んだ遺伝子が作り出すたんぱく質がアレルゲンになるかどうかを調べることになっている。

 その際、すでに知られているアレルゲンのアミノ酸配列と組み換え食品のアミノ酸配列を比較して共通のものがないかを調べる。これまでは、現行の審査では8個以上のアミノ酸配列が同じ場合に、アレルゲンとなる可能性があるとされてきたが、2001年に、食糧農業機関などの専門家会議で、4から6個のアミノ酸配列が共通していてもアレルゲンになりうると報告された。

 今回の研究は、この報告を受け、6個のアミノ酸配列を比較した結果、流通している33品種の組み換え作物のうち、害虫に強いトウモロコシやウイルスに強いパパイアなど4品種の組み換え作物のたんぱく質に、アレルゲンと同じ配列が見つかった。論文では、アレルゲンの可能性を確認する必要があるとしている。

 河田さんは、「日本でも安全性審査の方法を見直し、審査を終了しているものについても再審査する必要がある」と指摘している。

 厚生労働省監視安全課では、「論文の内容を検討し、安全性審査が終了したものについて、再評価が必要かどうか考えることになる」と話している。

 食品衛生法では、遺伝子を組み換えた作物が、組み換え前の作物と栄養成分などがほぼ同じで、組み込んだ遺伝子が作り出すたんぱく質にアレルゲンがないことなどが証明されれば、食品として認められる。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030315-00000403-yom-soci

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