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2003年03月13日(木) 15時13分

麻原被告 何も答えず産経新聞

 地下鉄、松本両サリンや坂本堤弁護士一家殺害など13事件で、殺人、殺人未遂などの罪に問われたオウム真理教・麻原彰晃被告(48)=本名・松本智津夫=の第251回公判が13日、東京地裁(小川正持裁判長)であり、午後から初の被告人質問が行われた。

 麻原被告は弁護人からの「あなたの口から何を考えていたのか、しゃべってもらえませんか」との問い掛けに何も答えず、着席したまま両腕を振り回したり、天井を見上げるなどした。

 弁護人は質問を繰り返し、応答するよう説得を続けたが、麻原被告は無言を通した。

 検察、弁護側双方の立証はほぼ終わっており、今後は被告人質問をさらに2回行うほか、被害者、遺族の意見陳述などがあり、4月24日に検察側が論告求刑する予定。8年4月の初公判から約7年で審理は大詰めを迎えた。

 13日の公判では午前中、これまで取り扱いが決まっていなかった元側近(34)の供述調書などが証拠として採用された。休憩に入る際、麻原被告は裁判長から「午後から被告人質問です」と呼び掛けられたが、反応しなかった。

 麻原被告は9年4月に殺人未遂一件を除いて、すべての事件で無罪を主張する意見陳述をした。法廷で最後に事件の話をしたのは11年11月。地下鉄サリン事件で殺人罪などに問われた元幹部(35)の公判に証人出廷し「教団にサリンがあることは分からなかった」と述べた。

 しかし最近は弁護人や裁判長の呼び掛けにも反応せず、昨年3月にも意見陳述の機会があったが、首を振るだけで何も話さなかった。

 麻原被告は計27人が死亡した17事件で起訴されたが、検察側は9年2月、公判迅速化のため両サリン事件の重軽症者を約4000人から18人に絞り、訴因を変更。12年10月には薬物密造4事件の起訴を取り下げた。

 「麻原さん、何を考えているかしゃべってほしい」「きょうはあなたが話す日です」。初公判から約7年の13日午後、東京地裁で始まった被告人質問。しかし麻原被告は、問い掛けに全く答えようとしなかった。

 午後、審理再開を告げた小川正持裁判長が被告人質問を始めるよう促した。10人以上の弁護団の中から1人が立ち上がり「かつての弟子も真実を話すように望んでいる」と話し掛けた。

 しかし麻原被告は、少し身を乗り出しただけで、口を開こうとしない。続く問いにも背中を丸めてそっぽを向いたり、両腕を回し、無視するように無言を貫いた。

 麻原被告はベージュのフリースジャンパーに白の綿パンツ姿。午前の証拠整理では、弁護士、検察官と裁判長とのやりとりが始まると、腕を前に軽く組んだまま白いものが交じるひげに覆われた口元をもごもごさせたり、何かを思い出すかのように時折薄ら笑いを浮かべていた。

 小川裁判長が休憩を告げても、麻原被告は持病のために持ち込んだ緑色の分厚い座布団の上に腰を下ろしてだらりとしたまま。強い口調で「被告人、午後から被告人質問をします」と言われても足を投げ出した姿勢で全く反応しなかった。

 最近の公判の傍聴券は抽選になることはほとんどなかったが、「教祖の発言」への関心の高さからか、この日は午前9時前から49枚の傍聴券を求めて272人が列をつくった。

http://www.sankei.co.jp/news/030313/0313sha090.htm

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