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2003年03月12日(水) 06時07分

ネット銀からも300万円 不正アクセス預金引き出し朝日新聞

 米大手銀行「シティバンク」のネットバンキングに不正アクセスして、顧客口座から1600万円を盗んだとされる事件で、元シンクタンク社員羽片光(はかた・こう)容疑者(35)=不正アクセス禁止法違反などの容疑で逮捕=が警視庁の調べに対して、「別の銀行のネットバンキングにも侵入し、キャッシュカードの再発行を受ける方法で、300万円を引き出した」などと供述していることが11日、わかった。

 新たに不正アクセスがあったとされる銀行は、ネットを通じて業務を行う「インターネット専業銀行」で、ネット取引に力を入れている銀行が相次いで侵入被害を受けていたことは、電子商取引の安全性について、改めて論議を呼びそうだ。

 ハイテク犯罪対策総合センターと中央署の調べでは、羽片容疑者は入力履歴を記録する特殊なソフトを東京都内や神奈川県内のインターネット喫茶のパソコンに仕掛け、ネットバンキング用パスワードなど、約900件の個人情報を盗み出していたとされる。

 供述によると、同容疑者は昨年1月、このうちの一つを使って、ネット専業銀行の顧客になりすまし、同行のコンピューターサーバーに侵入。顧客の住所を自分が契約している民間の私書箱の住所に変更した。その上で、同行の顧客サービス窓口に電話し、「キャッシュカードを紛失した」とうそを言って、カードを再発行させたという。

 さらにカードは私書箱に送らせ、同月下旬ごろ、このカードを使って、東京都中央区内の現金自動預入払出機(ATM)で、顧客の口座から300万円を引き出して盗んだという。

 ATMからの現金引き出しなどの役割は、共犯容疑で逮捕された中橋悟朗容疑者(27)に報酬を支払って依頼したという。

 被害を受けたとみられる銀行の広報担当者は「警察からの照会がないので、同一のものかは分からないが、昨年1月にお客様に無断で現金が引き出された事案があった。以後、住所などの届け出変更の際の本人確認方法を厳格にした」といっている。

 このほかにも、羽片容疑者は01年秋ごろ、盗んだクレジットカード情報を使って、ネット上の通信販売でパソコン4台を詐取したうえで転売し、約100万円を得ていたという。

 <インターネット専業銀行> インターネットを通じて、決済や預金の引き受け、貸し出しなどの業務を行う新しい形態の銀行。95年ごろから、ネット先進国の米国を中心に発展してきたとされ、全国銀行協会などによると、国内では00年にジャパンネット銀行(本社・東京)が初のインターネット専業銀行として開業し、現在3行ある。店舗開設に伴う経費や人件費を抑えられ、顧客に有利な金利でサービスを提供できるとして注目されている。(03/12 06:05)

http://www.asahi.com/national/update/0312/005.html

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