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2003年03月12日(水) 13時31分

<航空管制障害>NECがミスを放置 国交省、賠償請求も毎日新聞

 国土交通省東京航空交通管制部(埼玉県所沢市)の飛行計画情報処理システム(FDP)が今月1日にダウンした問題で、同システムの開発を一手に引き受けるNECが、以前からプログラムのミスに気づきながら、国土交通省に報告していなかったことが、12日分かった。NECは11日、幹部が同省を訪れ謝罪した。同省は今後、賠償請求の検討を始める。

 同社から国交省に対して行われた説明によると、ミスがあったのは、FDP内に組み込まれた34個のプログラムを処理する「共通のデータ処理プログラム」。このプログラムは、0と1の数字に置き換えられたデータを、人間が認識できる文字や画像の状態に変換する。

 昨年9月、このプログラムが更新されたが、NECはこの更新プログラムの中に、ルール上認められない読み込み作業が行われた場合、読み込み作業を停止する機能の組み込みを忘れた。

 3月1日未明、34プログラムの一つである「防衛庁と飛行計画データをやり取りするプログラム」を更新。これにより、午前7時に自動的に起動する「オンライン統計処理プログラム」のFDP内の作業領域が格納区画の末尾に移った。統計プログラムが自動的に起動した際、区画の領域を超えてデータの読み込みが行われた。このような場合、通常は作業を途中で停止する機能が働くが、そのためのプログラムが組み込まれていなかったため、システム全体が「不正」と判断されてダウンした。

 同社広報によると、今年1月末、次期FDPシステムの開発をしていた社内チームがこのミスを発見した。しかし、9月から問題が発生していなかったことや、致命的な問題という意識がなかったことから、国土交通省に報告せず、放置していたという。

 NECは12日、「FDPシステム障害は当社のプログラムミスが原因と確認された。航空機の利用者、国交省、航空会社に多大な迷惑をかけ、心からおわびします」とのコメントを発表した。

【窪田弘由記】

 同管制部のトラブルによるダイヤの混乱は2日まで残り、国際・国内線で200便以上が欠航、約1500便が最大7時間近く遅れるなどし、全国59空港のうち57空港で約27万人の乗客に影響が出て、システム障害を原因とする被害としては過去最大となった。羽田空港では約1000人の乗客がロビーで夜を明かした。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030312-00001055-mai-soci

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