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2003年03月11日(火) 15時44分
監視カメラないネット喫茶選ぶ ネット銀行不正アクセス（朝日新聞）米大手銀行「シティバンク」のネットバンキングに不正アクセスして、顧客口座から１６００万円を盗んだとされる事件で、元シンクタンク社員羽片光（はかた・こう）容疑者（３５）＝不正アクセス禁止法違反などの容疑で逮捕＝が警視庁の調べに対して、「監視カメラがないインターネット喫茶を選んだ」などと供述していることがわかった。 ネット喫茶の中には、不正アクセスなどの犯罪に悪用されるのを防ぐため、入店時に利用客の身元を確認したり、監視カメラを設置したりしている店もある。同庁は、羽片容疑者が顧客管理の甘い店をあえて選んで事件の発覚を免れる工作をしていたとみている。 ハイテク犯罪対策総合センターと中央署の調べでは、羽片容疑者は確認された分だけでも、都内と近郊の１３店のパソコンに、入力履歴を記録する特殊なソフトを仕掛け、ネットバンキング用のパスワードなどの個人情報計約９００件を盗んでいたという。同容疑者は「このほかにも、数え切れないほどのネット喫茶を利用した」と話しており、計１００台を超えるパソコンにソフトが仕掛けられたとみられている。 一方、盗んだパスワードを使って不正アクセスする際は、ソフトを仕掛けた店とは別の６店を利用していたという。同庁は、羽片容疑者が、顧客管理の甘い店を選ぶだけでなく、複数のネット喫茶を分散利用することで、店の従業員らに顔を覚えられないようにしていたとみている。 (03/11 15:29) |