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2003年03月06日(木) 00時40分

<顧客情報>オリコ社員に1万5000人分盗ませる 容疑者逮捕毎日新聞

 東証1部上場の大手信販会社「オリエントコーポレーション」(東京都千代田区、金井久兮(ひさし)社長)の社員に延べ約1万5000人分の顧客情報を盗ませたうえ、同社から現金2億円を脅し取ろうとしたとして、警視庁捜査4課と麹町署は5日、埼玉県鶴ケ島市脚折、元同社東京第2管理センター支店長代理、菊田賢志容疑者(48)=懲戒解雇=を窃盗容疑で、東京都台東区三筋2、指定暴力団住吉会中村会系組員、金景緑容疑者(33)と川崎市川崎区貝塚1、自称ゴルフ用品販売会社役員、土橋正彦容疑者(59)の2人を恐喝や同未遂容疑で逮捕した。

 調べでは、金容疑者は昨年10月下旬から11月上旬にかけ、知り合いだった菊田容疑者の借金減額交渉を手伝った後、「顧客データを渡さないと、減額させた借金を復活させる」などと要求、菊田容疑者が盗み出した顧客情報を脅し取った疑い。

 さらに金、土橋両容疑者は今年1月下旬から2月上旬に計3回、同社本社で幹部社員や顧問弁護士に対し、「社員が個人情報を社外流出させている。社会にどう謝罪するのか」「公表されるとマイナスになる。そうならない解決法もあるぞ」などと脅し、口止め料として現金2億円を要求した疑い。同社は要求を拒否し、2月に告訴した。

 同社によると、菊田容疑者が盗んだのは東京都と山梨県内の1万1866人の顧客情報。同センターでコンピューター管理された情報のうち、印字済みのものをコピーして金容疑者に渡していた。クレジットカード番号、自宅住所、氏名、生年月日、自宅や勤務先の電話番号、年収などのほか、引き落とし用の銀行・支店名と口座番号、カードの利用状況が流出していた。同課によると、流出情報で偽造カードの製造も可能だという。

 菊田容疑者は不良債権回収を担当していたが、消費者金融などに約2000万円の借金があり、金容疑者が暴力団の名刺を使うなどして減額させたという。

 民間の信用調査機関によると、同社は1951年3月設立で資本金1230億円。02年3月期連結決算では売上高3301億円、経常利益265億円。同月末現在で従業員4261人、クレジットカードの発行枚数は1018万枚。 【立山清也】

 オリエントコーポレーションの金井久兮社長は5日夜、東京証券取引所内で記者会見し、「恐喝された結果とはいえ、元社員の不正行為により顧客リストが流出したことは誠に申し訳なく、心よりおわびします」と述べ、深々と頭を下げた。

 金井社長によると、流出したのは主に支払いが遅れていたり、延滞債権になっている顧客のリスト。リスト流出が判明後の1月30日、同社は麹町署に届け、2月7日に金容疑者からリストを回収した。さらに今月3日、情報の不正使用禁止などを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。リストが闇金融業者や名簿業者に渡った可能性について、飯島巖副社長は「全面的には否定できない」と述べた。これまで「ダイレクトメールが届いた」という顧客からの問い合わせが2件あったという。

 ホストコンピューターのリストの閲覧はパスワードが必要で、限られた社員しかできないが、持ち出されたリストは「事務効率上、便利」という理由で印刷して職場に置かれ、誰でも見られる状態だった。 【奥村隆】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030306-00000119-mai-soci

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