車内で男女３人死亡、ネットで知り合い心中か（産経新聞）

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2003年03月05日(水) 00時00分

　５日午後零時５５分ごろ、津市片田長谷町の山中で、空き地に止めた乗用車の中で男女３人がぐったりしているのを散歩中の男性が見つけ、１１０番した。津署員が駆けつけたが、３人は一酸化炭素中毒のため既に死亡していた。

　免許証などから３人は津市の無職男性（２４）、北九州市の事務員女性（２３）、愛知県蒲郡市の無職女性（２０）。車内に「身勝手なことをして皆さんに迷惑をかけます」と書かれたノートや、しちりんが残されており、津署は自殺とみている。

　３人ともパソコンを普段使っている以外に接点が見当たらないことから、三重県警は、３人がインターネットの自殺志願サイトで知り合い、一緒に自殺をした可能性があるとみて、自宅などのパソコンに残された交信内容を調べる。

　調べでは、車の窓ガラスは粘着テープで目張りされ、助手席の床に練炭が入ったしちりんが残されていた。４日から５日にかけて死亡したらしい。男性のものとみられるノートパソコンや「一酸化炭素で死ねる」と自殺方法を書いたメモも見つかった。

　男性の家族から１日に、２女性の家族からは３日にそれぞれ捜索願が地元の警察に出ていた。家族の話では男性はことし１月末、津市内で交通事故を起こして相手の男性に重傷を負わせ、落ち込んでいたという。

　蒲郡市の女性は昨年暮れごろから病気がちで、今月１日に家を出たまま戻らず、家族が「自殺関係のネットで知り合った三重県の男性に会いに行ったのではないか」と届けた。

　北九州市の女性は車やパソコン購入などで約３００万円の借金があり、２日、「迷惑をかけてごめんなさい」「死んだらどうなるかな」と書いた便せんを自宅に残して行方がわからなくなった。

　現場は、津市中心部から西へ約５キロ離れた長谷山（標高３２０メートル）の中腹にある林道脇。