悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2003年02月23日(日) 11時49分

携帯電話中毒を女子大生が分析 椙山女学園大中日新聞

 【愛知県】携帯電話がないと落ち着かず、イライラする。そんな女子大生が増えている。携帯電話中毒、略して「ケーチュー」。日進市岩崎町、椙山女学園大学人間関係学部の加藤主税教授はこう呼ぶ。なぜ、携帯電話がないと不安になるのか。私たちの生活は携帯電話にどれほど依存しているのか。同学部の学生十六人はそんな疑問に答える一冊の本をまとめた。名付けて「ケータイ・ネットで新人間関係」。クスクスと笑いを誘う話、ハッとする鋭い指摘が満載で、読み出すととまらない。(城島 建治)

 加藤教授は二年間かけて、受講生から携帯電話に関するエピソードを募り、約八百人から約千例が寄せられた。学生十六人はそれらを分析し、コミュニケーション手段や出会いを携帯電話に頼った現代人の生活を浮き彫りにしようと、九章に分けて約二百例を紹介した。

 恋愛編。「気になる男の子がいたけど、話しかける勇気がなかった。でも携帯電話の番号を聞いて、メールをしょっちゅう送るようになった。そうしたらお互いにひかれて。今では最愛の彼氏です」。恥ずかしくて言葉では表現できないが、文章なら素直に思いを伝えられる。そんな人が増えており、ある学生は「そのうち二人で会っていても、メールで会話するようになるかも」とギクッとするような冗談を飛ばす。

 メル友編。「出会い系サイトでメル友になった男女。男性は北海道から名古屋まで女性に会いに来たが、ふられた腹いせに女性を殺してしまった。被害者は妹のちょっとした知り合いで、世間の狭さに背筋が寒くなった」。出会い系サイトがある意味で犯罪、援助交際などの温床になっていると指摘される。NTTドコモやJ−フォンは対策に乗り出すが「二人きりで会う場合は細心の注意が必要」(学生)と呼び掛ける。

 イタズラ編。「高校三年の時、私の友達が立場を偽って担任の先生にメールを送った。会うことになり、友達がバラを持って名古屋駅で待つように言ったら、ずっと立っていたとか。かわいそうだけど情けない先生」。心を許して相談しているメル友が、実は友人や知人かも知れないと考えると、恐ろしい。

 その他編。「なぜか、携帯が気になる。携帯が鳴るのを一日中、待っている。人から連絡がないと寂しい私たち。どうしてこんなに依存症になったのか」

 編集した春日井市梅ケ坪町の北原麻帆さん(21)は「会って話をするより、メールでやりとりする方が多い。編集作業をしてほかの人もそうなんだと実感した。便利な半面、人間関係ってそんなものかな、と疑問も感じる」と話す。

 加藤教授は「携帯電話を媒体に新しい人間関係を築く若者たち。我々の世代とは価値観も人生観も違う。彼らが年配者になった時、社会はどのように変わるのか。興味深い」と話している。

 本はA5判、六十九ページ。三百部印刷した。(中日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030223-00000010-cnc-l23

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ