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2003年02月21日(金) 14時46分

歌舞伎町ビル火災、防火戸・避難器具など4つの過失読売新聞

 東京・歌舞伎町の「明星56ビル」火災をめぐる業務上過失致死傷事件で、ビル3、4階の壁に設置された排煙窓が機能せず、煙の充満が早まっていたことが、警視庁新宿署特捜本部の調べでわかった。すでに〈1〉自動火災報知機〈2〉防火戸〈3〉避難器具——が機能しなかった事実が明らかになっており、特捜本部では、これに排煙窓が機能しなかったことを加えた4つの過失競合が、44人の犠牲につながったとほぼ断定した。

 排煙窓は、火災時にビル内に煙が充満するのを防ぐ設備で、建築基準法で設置が定められている。調べによると、明星56ビルで排煙窓は各階東側に約50センチ四方で4つ設置されていた。3階では厨房(ちゅうぼう)付近にあり、4つのうち2つに換気扇が取り付けられ、2つしか開かなかった。4階では、店内に内壁が張られ、全く機能しなかった。

 火災は午前0時50—55分ごろ、3階エレベーターホール付近で出火。報知機の非常ベルが鳴らなかったため、客や従業員が出火に気付くのが遅れた。さらに、報知機と連動する防火戸が、3階ではごみ袋や看板で、4階では粘着テープで留められたうえ、アコーディオンカーテンが障害となって、それぞれ閉まらなかった。

 また、避難器具は3階にはなく、4階には備えられていたものの、衣類などに隠れ見えない状態にあったことも判明。4つの防火設備は、いずれも人為的な理由によって機能しなくなっていた。

 119番通報記録では、遅くとも午前1時1分に4階店内で女性従業員が出火に気付き、同1時7分まで生存者がいた。最初の消防隊は同1時6分に到着、活動を開始している。

 このため、特捜本部は、報知機、防火戸、排煙窓の3つが正常に機能し、ビル内の延焼と、煙による一酸化炭素中毒の充満を防ぐ時間的な余裕が生まれれば、はしご車を使った消防隊の救助と、避難器具を使った自力脱出によって、44人全員が助かったと結論づけた。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030221-00000406-yom-soci

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