悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2003年02月14日(金) 19時50分

県経済連、静岡コシヒカリに他県産米を混入 99年に続き、問われる姿勢 /静岡毎日新聞

 県経済農業協同組合連合会(JA静岡県経済連)=山本豊理事長=は13日、ブランド米の「静岡コシヒカリ」などの商品名の精米に未検査の他県産米を混入、販売していたと発表した。農水省静岡食糧事務所は、JAS法違反(不適正表示)として県経済連へ原因の究明や再発防止の徹底を求める改善指示書を送った。県経済連では99年にも他県産の米混入による不正表示で国・県から食糧法に基づく改善命令を受けており、県経済連の不正表示防止に対する姿勢が問われそうだ。【北川仁士】
 県経済連などによると、不適正表示を行ったのは直営の沼津精米工場で同事務所の立ち入り検査で分かった。01年9月〜02年3月にかけて精米された01年度産で、静岡コシヒカリ(100%米)やブレンド米など計24品目(計747トン)に、未検査の他県産米(147・7トン)を混入した。大半が同県内で消費されたとみられる。
 静岡食糧事務所の調査では同工場の工場長(54)が独断で混入を決め従業員に指示しており、工場長は「人気のある静岡コシヒカリが足りなくなることを恐れて、他県産の米を混入した」と話しているという。
 山本理事長は「食の安全・安心という最も注意すべき面の管理・監督ができていなかった。消費者などに多大な迷惑をかけ申し訳ない。原因究明して関係者を処分していく」と話した。県経済連では99年にも組織ぐるみで静岡コシヒカリに他県産米を混入したとして食糧法に基づき県から改善命令を受けている。
 背景には、コメの需要が年々減っても、ブランド米に限っては旺盛な需要があり、慢性的な供給不足が続いている実態がある。
 通常、新米が出回るのは9月ごろで、前年度は6月に在庫がなくなってしまったことから、今回は新米の穴埋めとして混入された。混入の対象となった未検査米は食糧事務所の農産物検査を受けていないもので、検査コストがかからない分安く買い上げることができる。
 仕入れ段階で、静岡コシヒカリは1キロ当たり279円だが、未検査米は257円と安い。県経済連は、前回の不正混入では他県産のブランド米が使われ「利益はない」としていたのに対し、今回は未検査米を使ったことで差額として利益(約257万円)を得ていた。消費者はコメを食べただけでは産地を見極めることは不可能で、今回の問題は消費者を欺き、利益追求だけに走った行為として悪質だ。
 また、今回、問題が発覚したのは、食糧庁が昨年度から導入した抜き打ち的なDNA鑑定による検査からだった。県経済連では前回の問題以降、専門検査官を増員(3人)し年2回定期検査をしていたが、書類検査のみで今回の不正を見抜けなかった。その意味では、DNA鑑定は不正を見抜くうえで、有効が手段といえ、国の検査頻度を増やすことが求められそうだ。
 (この記事には図「コメの生産から消費までの流れ」があります)(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030214-00000001-mai-l22

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ