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2003年02月06日(木) 15時21分

<地面師>5組織が暗躍 暴力団直接関与も 警視庁が全容解明 毎日新聞

 不動産登記の申請書類を偽造して所有者になりすまし、他人の土地を勝手に転売する「地面師」のグループが都内に五つ存在することが警視庁捜査2課の調べでわかった。相互に連携を図りながら、少なくとも十数件の物件を転売するなどしていた。同課がこれまでに詐欺容疑などで逮捕した約30人のうち3人が暴力団組員で、暴力団の直接の関与が初めて明らかになった。警視庁は不況下で、暴力団が新たな資金源として地面師グループに接触を図ったものとみて解明を進める。

 5グループは新宿や錦糸町など駅近くの喫茶店で計画を練っていたことから「新宿グループ」「池袋グループ」「総武線グループ」などと呼ばれている。

 地面師の典型的な詐欺の手口は、住民票や印鑑証明を偽造したうえで所有者になりすまし、虚偽の不動産売買契約書を法務局に提出。所有権が第三者に移転したように不動産登記簿に記載させたうえで、転売する。

 捜査2課は昨年4月、「池袋」の内田マイク被告(49)を逮捕したのを皮切りに、今年1月までに「総武線」の高橋利久被告(54)、「新宿」の南嵜達夫被告(50)らそれぞれのリーダー格を相次いで逮捕した。

 リーダーとは別にグループの枠を超えた指導的な役割を果たす地面師の存在も浮かんだ。「総武線」の事件で逮捕された津田悦資被告(52)は本来「新宿」の所属だが、高橋被告らに指示していた。

 「新宿」は数十人と最大勢力で、大久保や百人町地区にたむろする身分証明書類や手形の偽造屋などの専門家集団とも連携を図っていた。長く不動産ブローカー(62)が仕切っていたが、元マラソン選手の瀬古利彦さん(46)から架空の土地売買話で現金3900万円を詐取したとして98年に逮捕されて表舞台から退き、後継者として南嵜被告らが台頭し始めた。

 「池袋」の事件では住吉会系組員(44)が所有者役を務めたが、「新宿」の事件では、43歳と47歳の山口組系組員2人が所有権移転のシナリオを描くなど中心的役割も果たすようになった。

 ある捜査幹部は「暴力団は地面師詐欺だけでなく、取り込み詐欺や偽札づくりにも関与している。不況でしのぎが厳しくなって、資金源獲得のため、なりふり構わず犯罪に手を染め始めた」と指摘している。 【千代崎聖史、立山清也】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030206-00001075-mai-soci

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