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2003年02月04日(火) 19時08分
無登録農薬問題 全品目検査を撤回−−ＪＡ栃木中央会長「費用かさみ過ぎ」 ／栃木（毎日新聞）発がん性が指摘される無登録農薬の県内での流通が発覚した問題で、ＪＡ栃木中央会の豊田計会長は３日の定例会見で、「検査費用がかさむ」などの理由から、県内産の全品目について残留農薬検査を実施する方針を撤回した。豊田会長は昨年９月、「消費者の安全のため、全品目で実施する」と強調していただけに、同中央会の消費者に対する姿勢の是非が問われそうだ。県内の農協が扱う農産物の品目数は「数百に達する」（全農栃木）が、同中央会がこれまでに行った残留農薬検査はナシ、イチゴ、トマトの３品目のみ。豊田会長はすべての品目で検査を実施しない理由について「主要５品目（トマト、ナス、ニラ、キュウリ、ネギ）については優先的に検査するつもりでいるが、全品目の検査は金と時間がかかりすぎる」と述べるにとどまった。 同中央会は昨年９月、「今後無登録農薬の使用が分かった農家に対しては損害賠償を請求する」と発表した。しかし、実際に賠償請求の対象となる農家が判明した同１１月には、「実質被害はない」として提訴を見送るなど、矛盾した対応も見せていた。【川上晃弘】（毎日新聞） |