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2003年01月16日(木) 18時51分

土壌残留農薬、延べ41カ所で検出−−県、一斉調査へ /山形毎日新聞

 ◇キュウリ栽培予定地150カ所−−未検査農家2250戸
 県農業技術課は15日、県内の今年のキュウリ栽培予定地150カ所で土壌の残留農薬検査を実施した結果、27カ所で無登録農薬「ディルドリン」を検出したことを明らかにした。同じく無登録の「エンドリン」も、14カ所で検出した。いずれも有機塩素系の殺虫剤で、免疫力を低下させるなどの毒性が指摘されており、75年に農薬としての登録が失効、81年に製造・使用が禁止された。県は事態を重視し、未検査の全キュウリ販売農家約2250戸を対象に、土壌の一斉調査へ乗り出す。【加藤隆寛】
 土壌中で酸化しディルドリンとして残留する「アルドリン」を含めた3種の農薬は、土壌残留性が高く、特にキュウリに多く吸収されることが分かっている。かつてはシロアリ駆除などにもよく使われた。環境ホルモン(内分泌かく乱物質)に分類されるディルドリンは、デンマークと米国の研究チームが98年に「女性の体内に残留すると乳がんの発がんリスクが最高2倍に高まる」との調査結果を公表している。
 県はこれら3種の農薬について、昨年までの過去10年間で、既に流通した県産キュウリのサンプルから計9件の基準値を超える検出例を確認していた。このため先月、半促成のハウスものなどのキュウリ栽培地から150地点を抽出し、土壌サンプル調査を実施した。
 ディルドリンは「0・07ppm以上」の6地点を含め、計27地点で0・01ppm以上を検出。またエンドリンは「0・02ppm以上」の5地点を含め、計14地点で0・01ppm以上を検出した。両方を検出した地点も2カ所あった。農家への聞き取り調査で、農薬の使用は確認されず、過去に使用したものが残留していたとみている。
 食品衛生法では、キュウリの分析での基準値を、アルドリンとディルドリンの合計値で「0・02ppm」と定め、エンドリンは「検出されてはならない」としている。しかし土壌の残留基準は定められておらず、県は今後、独自に指導基準を定める方針。今回はディルドリン「0・06ppm以上」が検出された7地点と、エンドリンが検出された全14地点について、キュウリの他農地への移動と、ナスやトマトなど吸収が少ないとされる別の作物への転換を指導する。それ以外の検出地点でも出荷前分析を実施する。
 また県は各総合支庁や農協と協力し、キュウリ販売農家を対象に土壌残留農薬の検査を実施する。分析料は1地点当たり3万円弱で、生産者負担となる。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030116-00000001-mai-l06

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